阿部巨人 絶好発進!岡本和&坂本 30度目アベック弾で阪神に2年ぶりカード勝ち越し

[ 2024年3月31日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―0阪神 ( 2024年3月30日    東京D )

<巨・神>6回、岡本和は先制2ランを放つ(撮影・西川祐介)
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 巨人は30日、5―0で阪神に快勝し、開幕2連勝を飾った。6回に岡本和真内野手(27)が決勝の先制1号2ランを放つと、坂本勇人内野手(35)も2者連続となる1号ソロ。通算30度目のアベック弾で主導権を握り、22年9月以来2年ぶりとなるカード勝ち越しを決めた。守っては4投手による継投で、1941年以来83年ぶりの開幕から2試合連続完封勝利。投打がかみ合い、最高の船出となった。

 こだわってきた4番の姿を体現した。0―0の6回無死一塁。岡本和の豪快なスイングで高々と舞い上がった打球はバックスクリーン左へ吸い込まれた。

 「良い結果になって良かった。去年のチャンピオンですし、強いチーム。本当にこの3連戦というのは大事。3連勝でいきたい」

 昨季、一度も勝ち越せず、連勝すらなかった阪神相手に、開幕2連勝に導く決勝の1号2ラン。4年ぶりのV奪回へ打点王を掲げる主砲が、早くも勝利打点をマークした。昨年は11試合44打席目に初本塁打初打点を挙げたが、7打席目での快音。「早さは気にしてないけど、打つに越したことはない」と笑顔を浮かべた。開幕戦は先発野手で1人だけ無安打だったが、阿部監督も「岡本が打ってくれたというのが一番大きい。みんなが勇気づけられたホームランだった」と目尻を下げた。

 こだわりのオフを過ごした。昨年まで6年連続30本塁打以上と球界を代表するホームランバッターとなったが、独特の調整法がある。1月の自主トレでは、屋外でのフリー打撃やロングティーを一切行わない。打撃練習は室内練習場や、打撃ケージの中のみだ。

 「(外で打つと)僕の場合は顔が上を向いたり、振りすぎたりと悪い癖が出ちゃう。狭い所で打った方が集中できるし、やりたいことができる」。黙々と、センター方向へ低く強い打球を打ち込んだ。打球を無理に上げようとはしない。だからこそ、オープン戦では初アーチが最終戦になったが、結果を気にすることはなかった。

 一塁守備でも魅せた。4回1死一、三塁のピンチでセーフティースクイズに素早く反応し、小フライをダイビングキャッチ。三塁転送で併殺を完成させ、チームを救った。「何よりチームが勝って良かった。練習から試行錯誤してますし、まだまだ全然なので。もっといい打撃ができると思う」。その目は頂点しか見ていない。(小野寺 大)

 ≪巨人・坂本 さすが“昼男”≫巨人・坂本は昼に強い。昨季はデーゲームで12球団最多9本塁打。今季初のデーゲームで早速、健在ぶりを見せつけた。

 「岡本選手の流れにうまく乗っていけた」

 6回。岡本和が先制2ランを放った直後だった。2者連発となる左翼席中段への今季1号ソロ。通算30度目の“オカサカ”アベック弾となった。

 プロ18年目の経験がものをいった。前の2打席はいずれも凡退。「大事にいこうとし過ぎて駄目だと思ったので、足を上げてみたらたまたま良かった」。カウント1―1からの3球目に左足を思い切り上げスイング。大竹の外角高め直球を完璧に捉えた。

 信頼を置く4、5番の連弾に、阿部監督も「2発でチームも乗ってきた」と称えた。1年目のオフに自主トレに誘われ、プロで生きていく礎を築いてくれた指揮官。「男にしたい」と誓って今季に臨む。「(阪神に)去年やられっぱなしだった。とりあえず2つとったので、明日3つ目をとれるように」。雪辱を果たすべく、まだまだ勝ち続ける。(青森 正宣)

 ≪開幕2試合目での2人のそろい踏みは最速≫岡本和、坂本のアベック本塁打は昨年9月15日中日戦以来通算30度目。2者連続は昨年5月4日ヤクルト戦の5回(坂本→岡本和)、前記中日戦の4回(岡本和→坂本)に次いで3度目。また、開幕2試合目での2人のそろい踏みは19、20年の開幕6試合目を抜く最速になった。

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