ドジャース連勝は2で止まる 大谷翔平は2戦ぶり安打も最後の打者に 山本由伸初勝利ならず

[ 2024年3月31日 13:55 ]

<ドジャース・カージナルス>初回、右前打を放つドジャース・大谷(撮影・白鳥 佳樹)
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が30日(日本時間31日)、本拠でのカージナルス戦に「2番・DH」で先発出場した。ドジャースタジアムで9年ぶりの雨天中断となる珍事も起きる中、初回に2戦ぶり安打となる右前打を放ったが、その後は快音響かずに5打数1安打、2三振、1四球。チームは2点を追う9回にムーキー・ベッツ内野手(31)の4戦連発弾などで追いつく脅威の粘りを見せたが、タイブレークの延長10回に勝ち越しを許して連勝は2で止まった。

 2点を追う9回は1死からベッツがカージナルスの守護神ライアン・ヘルズベリーから4戦連発とするソロ本塁打を放ち、球場の雰囲気は最高潮となった。大谷は空振り三振に倒れて2死となったが、フリーマン、スミスが連打でつないで同点機を演出。そして5番のマックス・マンシーが中前へ起死回生の同点打を放ち、同点に追いついた。なおも2死二、三塁とサヨナラのチャンスだったが、テオスカー・ヘルナンデスは見逃し三振に倒れた。

 無死二塁から始まるタイブレークとなった延長10回はカージナルスが1点を勝ち越した。その裏のドジャースの攻撃は下位打線からつないで、2死満塁で大谷に打席を回した。しかし、メキシコ代表右腕ガエゴスとの対戦で、大谷は遊飛に打ち取られて試合が終了した。

 カージナルスの先発ランス・リン投手との対戦成績は、昨季5打数2安打の打率4割で2本塁打、4打点。通算でも23打数10安打、打率.435、3本塁打、5打点と好相性だった。

 その好相性のリンに対し、先頭のムーキー・ベッツ内野手が左前打で出塁して無死一塁で迎えた第1打席。カウント2-1と打者有利の状況に持ち込むと、甘く入った4球目の速球を完璧に捉えて右前に運んだ。惜しくも打球は上がらずに今季初本塁打とはならなかったが、この打球は113.9マイル(約183.3キロ)の痛烈な打球だった。これは現時点で1、2位のパドレス・タティスに次ぐメジャー3位となる打球速度となった。さらにフレディ・フリーマン内野手も左前打で続き、MVPトリオの3連打で無死満塁の好機を演出した。しかし、後続が3者三振に倒れて先制点は奪えなかった。

 2回も下位打線で1死一、三塁の先制機を演出したが、ベッツが浅い中飛。2死で大谷に打席が回ったが、3球目の内角カットボールを打ち損じて右ふくらはぎ付近に自打球が直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべる場面もあった。その後、フルカウントまで持ち込んだが、最後はカットボールにタイミングが合わずに空振り三振に倒れてメジャー初勝利を目指す山本由伸を援護することができなかった。

 雨天中断を挟み、5回からマウンドに上がったカージナルスの2番手左腕・マシュー・リベラトレに対し、1死走者なしから1番のベッツが四球で歩くと、大谷もフルカウントから粘って四球を選んだ。そして3番のフリーマンが先制の中前適時打を放ち、MVPトリオで均衡を破った。さらに4番のウィル・スミスも適時打を放ち、5回で降板予定だった山本由伸に勝ち投手の権利をプレゼントした。

 その後、チームは勝ち越しを許し、3点ビハインドで迎えた7回は先頭のベッツが二塁打で出塁し、無死二塁で大谷に打席が回った。しかし、3番手左腕ジョシュ・ロメロ投手のスライダーに泳がされ、二塁後方への飛球は右翼手の好プレーもあって右飛に終わった。フリーマンも三振に倒れたが、4番のスミスが2打席連続となる左前適時打を放ち、2点差に詰め寄った。

 この日は、気候がいいことで知られるロサンゼルスでは珍しく雨予報で、実際に小雨が降る中で試合が始まった。試合前、山本のロッカーには、作成者、置いた人とも不明だが、てるてる坊主が設置され、大谷は「何だこれ?」と興味津々でスタッフに尋ねる場面もあった。

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