さあマツダでのCSへ…広島リーグ2位に王手!末包の千金決勝弾!新井監督は球団新人監督最多74勝

[ 2023年10月1日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2-1阪神 ( 2023年9月30日    マツダ )

<広・神> 8回1死、勝ち越しソロを放ちナインとポーズを決める末包(右)(撮影・大森 寛明)
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 広島は末包昇大外野手(27)が30日の阪神戦で決勝11号を放ち、95年以来の2位に王手をかけた。マツダスタジアムの入場者数が4年ぶりに200万人を突破した一戦に競り勝ち、新井貴浩監督(46)は球団新人監督では最多を更新する74勝に到達。きょう1日のレギュラーシーズン最終戦に勝つか、引き分けで、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)の本拠地開催が決まる。

 末包はタイミングをずらされても、左手の力と遠心力を利用して左翼席まで運んだ。同点の8回1死で加治屋の初球スライダーを仕留めた決勝11号。満員の本拠地に大歓声を呼び、巨体を揺らして、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 「何とか流れを変えたかった。打った瞬間は自分でも手応えがあった」

 4年ぶりにマツダスタジアムの観衆が200万人を突破した一戦を勝利で飾り、新井監督に「末包さんは素晴らしいホームランでしたね。スゴいパワー」と称賛された。何より試合の中での修正力に手応えをにじませる。

 「自分の中でやっちゃダメというところを、すぐに切り替えてできているのは、成長だと思う」
 6回1死二塁では石井の初球フォークを空振り。「横振りしている」とスイングの軌道を修正し、2球目のフォークを左前打した。同じ意識で8回の打席にも向かい、最高の結果につなげた。

 登場曲にもこだわりがある。第1打席の「やんちゃ坊主(強)」は中日・細川と同じ。24本塁打で今季覚醒した同じ右の大砲に刺激を受けて7月から使い始めた。「細川が成績を残して頑張っているので、それにあやかって」。“負けるんじゃねえぞ”という歌詞で2歳下のライバルへの対抗心を燃やした。2打席目の「チャンピオン(アリス)」にも「新井監督が(歌詞の)つかみかけた~♪と、ずっと歌ってくるから」と理由がある。8月5発に続いて9月は4発。2年目で“打撃をつかみかけた”ことを殊勲の一撃で示した。

 1日の阪神戦に勝つか、引き分けで28年ぶりの2位が確定。新井監督は「最後はもちろん勝って終わりたい」と必勝を誓った。 (長谷川 凡記)


 ○…広島は1日の最終戦に勝つか引き分ければ今季の2位、マツダでのCSファーストS開催が決定する。敗れてもDeNAが△か●なら2位が決まる。

 ○…新井監督は今季74勝目。広島の新人監督の勝利数では86年阿南準郎監督、89年山本浩二監督の73勝を抜いて単独最多勝となった。

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