坂本勇人が規定打席到達 プロ17年間で15度目 開幕22打席無安打から…激動の2023年を振り返る

[ 2023年10月1日 17:13 ]

セ・リーグ   巨人―ヤクルト ( 2023年10月1日    東京D )

巨人・坂本
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 巨人の坂本勇人内野手(34)がヤクルト戦(東京D)で19試合ぶりに「3番・遊撃」へ入って先発出場。初回の第1打席でシーズン規定打席(今季は443)に到達した。坂本の規定打席クリアは2021年以来2年ぶり15度目。

 先発左腕グリフィンが初回1死一、二塁のピンチを無失点でしのいだその裏、1死一塁という場面で第1打席へ。相手先発左腕・山野が投じた初球、内角低めのボール球143キロ直球を中飛だった。

 プロ17年目のシーズンは、開幕22打席連続ノーヒットという自己ワースト記録から始まった。

 中日と本拠・東京ドームで対戦した3月31日の開幕戦では「6番・遊撃」に入って先発出場したが、4打数無安打に終わってチームも黒星発進。開幕4戦16打席無安打で迎えた4月5日のDeNA戦(横浜)では早くもスタメン落ちを経験した。

 だが、2度のスタメン落ちを経た4月8日の広島戦(マツダ)で開幕23打席目にして放った今季初安打がバックスクリーンに飛び込む1号ソロで、一気にマルチ安打を記録。4月12日の阪神戦(東京D)では王貞治を抜いて球団歴代単独トップとなる通算1320三振を喫し、強打者ならではと言える数字も記録した。

 その後もスタメン出場とスタメン落ちを繰り返しながら不屈の精神でプレーを続け、5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)では史上初の遊撃2000試合出場。自ら7号ソロを放って花を添えるスーパースターぶりを見せつけた。

 3試合連続スタメン1番での出場となった6月23日の広島戦(マツダ)では初回の第1打席で二塁へ内野安打放つも走塁中に右太腿裏を痛めて交代。翌24日に出場選手登録抹消となり、27日には右大腿二頭筋長頭肉離れと発表された。

 攻守の大黒柱である坂本が抹消された6月24日以降、チームは8勝13敗1分け。だが、7月28日の中日戦(東京D)で35日ぶりに復帰すると即スタメン出場でいきなり2本の二塁打を含む3安打3打点の活躍を見せてチームを勝利に導いた。

 8月8日の阪神戦(東京D)では3回の守備中に右太腿裏を気にするしぐさを見せ、その裏に代打が出されて途中交代。8月13日のDeNA戦(東京D)では4回に左中間へ放った本塁打性の大飛球がリプレー検証を経て二塁打になったことも。坂本はド派手にひっくり返って苦笑い。立ち上がってから“パワー不足”とばかりに笑顔で腕立て伏せのポーズまで披露して笑いに変える“神対応”でも話題になった。

 主砲・岡本和真内野手(27)が体調不良による「特例2023」で出場選手登録抹消となった8月29日の広島戦(京セラD)では2022年4月15日の阪神戦(甲子園)以来501日ぶりの4番にも座った。

 自身も9月5日には体調不良による「特例2023」で出場選手登録抹消となったが、2試合を欠場しただけ。9月7日のヤクルト(神宮)ではプロ17年目&通算2081試合目で「人生初」という三塁手として復帰すると、即席三塁とは思えない超美技を見せたほか、17号2ランを含む2安打2打点と復帰戦でまたも活躍してチームの勝利に貢献した。

 12月14日には35歳の誕生日を迎える。円熟期を迎えた坂本だが、高卒で入ったプロ17年間で規定打席到達が15度目は、それだけでも驚異の数字。また、この日の試合前まで打率.290(リーグ4位)、22本塁打(同6位)、60打点(同11位)と結果を残している。

 チームは試合がなかった9月29日にDeNAが勝ったことで今季の4位が確定。2年連続Bクラスが決まったが、坂本の存在感を改めて見せつけた2023年でもあった。

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