巨人・松田宣浩がラストマッチ 華麗な三塁守備に大歓声 先制弾の岸田が渾身の「熱男~!」

[ 2023年10月1日 18:32 ]

セ・リーグ   巨人―ヤクルト ( 2023年10月1日    東京D )

<巨・ヤ>5回、松田は右飛に倒れる (撮影・西川祐介)
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 今季限りで現役を引退する巨人の松田宣浩内野手(40)が1日に「引退選手・特例登録」適用で出場選手登録され、同日のヤクルト戦(東京D)で「6番・三塁」に入って先発出場。2打席に立って6回の守備からベンチに下がった。試合後には引退セレモニーが予定されている。

 松田はシートノック後に円陣で声出し役を務め、最後はチームメート全員で「熱男~!」を披露。その後、外野でランニング中に球団マスコット「ジャビット」とがっちり握手を交わすシーンもあった。

 9月7日のヤクルト戦(神宮)から同30日の中日戦(東京D)まで坂本勇人内野手(34)が「人生初」だという三塁に回っていたが、坂本が9月3日のDeNA戦(横浜)以来19試合ぶりに遊撃へ戻り、松田がソフトバンク時代に長年守ってきた三塁手として先発メンバーに入った。

 スタメン出場は中京高校時代を過ごした“第二の故郷”岐阜で8月31日に行われた広島戦で「6番・一塁」に入り、移籍後初のスタメン出場を果たして以来2度目。本拠・東京ドームでのスタメンも、巨人で三塁守備に就くのも移籍後初となった。

 そして0―0で迎えた2回、1死走者なしの場面で第1打席へ。相手先発左腕・山野の初球は141キロ内角低め直球でボール。2球目も同じコースへの143キロ直球だったが、これに詰まって一邪飛に終わった。

 直後の3回守備では2番・浜田の三ゴロを華麗にさばき、これまで見せてきた安定したスローイングで一塁へ送球してアウトに。スタンドからは大きな歓声と拍手が降り注いだ。

 0―0のまま迎えた4回には、2017年のWBCで三遊間を組んだ先頭・坂本が四球を選ぶも岡本和が併殺打、丸も凡打に終わって打席は回らず。5回の先頭打者として第2打席に入った。

 2球連続ボールからストライク、ファウル、ボール、ファウル…でフルカウントからの7球目を打ち上げて右飛。ここでもスタンドから大歓声が降り注いだ。

 そして、粋な演出が待っていた。次打者の岸田が初球を左翼スタンドへ叩き込む先制の2号ソロ。グラウンドを一周してベンチに戻った岸田は渾身の「熱男~!」パフォーマンスを披露し、笑顔の松田に出迎えられた。

 6回には松田がグラブを持って一度は三塁ベースの定位置へ。遅れてチームメートたちが守備位置に就くと、ここで原辰徳監督(65)がベンチを出て松田の交代を告げた。

 松田は坂本と抱き合ってからベンチ方向へ。スタンドの大歓声に手を挙げながら応え、ベンチ前では原監督と熱い抱擁を交わした。そしてベンチ前に整列したチームメートたちと一人一人握手。スタンドに向けて何度も深々とおじぎしてからベンチ内に戻ると、コーチ陣とも握手した。

 スタンドでは最愛の妻子が現役最後の雄姿を見守り、球場通路にはソフトバンク時代の監督だった工藤公康氏(60)らから届いたたくさんの生花も飾られ、マッチの愛称で親しまれた松田の人柄が分かるラストマッチとなった。

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