日本ハム杉谷拳士、現役最後の打席は右飛 新庄監督に抱きしめられ、12球団ファンの拍手に涙

[ 2022年11月5日 15:42 ]

侍ジャパンシリーズ2022   日本ハム―日本代表 ( 2022年11月5日    東京D )

<侍・日>7回、現役最後の打席を終えて新庄監督とハグする杉谷 (撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 今季限りでの現役引退を表明した日本ハムの杉谷拳士内野手(31)が5日、東京ドームで行われた侍ジャパンとの強化試合に代打出場し、14年の現役生活に別れを告げた。

 7回無死一塁、阿部の代打で登場すると、東京ドームのファンから大きな拍手が起きた。侍ジャパン2番手の高橋宏斗投手(中日)に対し、1ボールからファウル2球を経て、4球目の149キロ直球を打ち返したが、右飛に終わった。日本ハムのナインに迎えられると涙がこぼれる。新庄監督にも抱きしめられた。侍ジャパンのメンバーも全員立って様子を見守り、先月28日の引退会見で花束を贈呈してくれた侍ジャパンの栗山英樹監督も拍手を送った。

 試合前のフリー打撃では、ベルーナドームのアナウンスを務め、「杉谷いじり」で一躍有名になった西武球団職員の鈴木あずささんがサプライズで登場。「東京ドームにお集まりの皆様、そして、この数日ざわめくハートを持て余している全国の杉谷拳士ファンの皆様。大変長らくお待たせしました。その人気は今や侍ジャパン超え、球界大注目の皆様の杉谷拳士選手がただ今、最高に前向きにバッティング練習を行っております。皆様、今日は最後のチャンスです。よろしければご注目下さい」とのアサウンスに、杉谷はヘルメットを取って、放送席に挨拶した。

 ストライクが来たら積極的に振りに行くスタイルを最後まで貫いた。日本ハムファンだけでなく、プロ野球ファンから愛された選手でもあった。12球団のファンが集まった東京ドーム。杉谷はファンに深々と一礼し、グラウンドを後にした。

 ◇杉谷 拳士(すぎや・けんし)1991年(平3)2月4日生まれ、東京都練馬区出身の31歳。中学は東練馬シニアでプレー。帝京では1年夏、2年春夏と3度甲子園出場。入団テストを経て08年ドラフト6位で日本ハムに入団。父・満さんは元日本フェザー級王者のプロボクサー。通算777試合に出場し、打率.212、16本塁打、104打点、50盗塁。1メートル73、78キロ。右投げ両打ち。
 

続きを表示

この記事のフォト

2022年11月5日のニュース