阪神・岩崎 40日ぶり守護神復権S 「久しぶりで気合入った」 寡黙な左腕が熱いお立ち台

[ 2022年9月15日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6-5広島 ( 2022年9月14日    甲子園 )

<神・広23>最後を締めて伊藤将(右)らとグータッチを交わす阪神・岩崎(撮影・北條 貴史)
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 守護神の座に帰還した左腕が、燃えたぎる思いを白球に乗せた。阪神・岩崎が1点差の9回を締め、8月5日以来の26セーブ目。寡黙なイメージが先行する男が、お立ち台で熱い胸の内をさらけ出した。

 「セーブシチュエーションが久しぶりだったので、気合が入っていました」

 二転三転の試合展開の中、ブルペン陣で必死につないだバトンを最後に受け取った。「なかなか難しい展開だったと思いますけど、8回に梅野が湯浅の難しい直球を止めてくれて。ああいうプレーを見せてくれたので、これはもう気合入れるしかないと、より一層力が入りました」。先頭の西川を143キロで遊ゴロに打ち取り、続く坂倉も143キロで三飛。最後は代打・菊池涼も三たび143キロ直球で一邪飛に退け、力強くグラブを叩いた。

 40日ぶりのセーブを挙げたクローザーに、改めて全幅の信頼を強調したのが矢野監督だ。「最近また状態も良くなってきているし、ずっと自分が監督をやっている間、フルで投げてもらっているピッチャーなので。コンディションが難しい部分もあると思うけど、もう(岩崎)優に頼るしかない」。指揮官が就任した19年からこの日まで202試合に登板し、93ホールド、29セーブ。絶対に欠かせない戦力として、矢野阪神を支え続けてきた。

 左腕自身も8月中旬から一時守護神の座から外れた悔しさを抱えながらも、実績を積み重ねてつかみ取ったポジションに誇りを持つ。「なかなか難しい時間もありましたけど、どこでも任せてもらえて、結果を出していけるのが、自分の持ち味。そういうポジションもやってきたんで、(9回を)任せてもらえることをすごく粋に感じてやっていました」。シーズンは泣いても笑っても残り8試合。「選手一つになってやっていきたい」と誓った背番号13が、シーズン最終盤の猛虎を勝利へと導く。(阪井 日向)

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2022年9月15日のニュース