パドレス・ダル ヤクルト・村上55号に即反応「いつかメジャーに来ると思うので、こっちでも打って」

[ 2022年9月15日 02:30 ]

インターリーグ   パドレス2ー0マリナーズ ( 2022年9月14日    シアトル )

<マリナーズ・パドレス>14勝目を挙げたダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(36)が13日(日本時間14日)、マリナーズ戦に先発し、8回2安打無失点で自身4連勝となる14勝目を挙げた。試合後には、ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が64年王貞治(巨人)の日本選手最多記録に並ぶ55号本塁打を放った歴史的快挙について言及。米国から熱い祝福の言葉を贈り、将来の大リーグでのアーチを待ち望んだ。

 快投で勝利をつかんだ直後のクラブハウス。ダルビッシュは、投球を振り返った後に「世界の王」に肩を並べた村上について問われると、登板前のある行動を明かした。

 「試合前、マッサージをヘッドトレーナーにしてもらうんですけど。その時に、マリナーズのスカウティング・リポート(の分析)を全部終わったので、“村上君は(コースや打球方向は)どこ打ってるんだろう”と、1号から50何号まで全部、YouTubeで見ていました」

 普段からプロ、アマ問わず日本野球に関心、問題意識を持ち、研究熱心なことで知られるダルビッシュ。今季も日本の野球雑誌の「落ちる球」の特集記事をタブレット端末で読み、ロッテ・佐々木朗、オリックス・山本、エンゼルス・大谷ら、自分より若い選手の投球を参考にしてきた。

 今回は自身には専門外の打撃だったが「最後の4本、5本はそこにはなかったんです。誰かがまとめてYouTubeに載せてくださっていたやつを見ていて、1本(1号)からだいたい全部見ました」と言う。日本で本塁打を量産する22歳のスラッガーに興味を抱かない理由はなかった。

 「本当に凄い。何て言うのかな、待ち望まれたというか…。日本人で王さんの記録に並ぶ、超える人っていうのはなかなか出てこないと思っていたので。そういう選手があの年齢(22歳)で出てきたというのは、凄く日本球界にとっても大きいこと」。日本選手の55本は、王貞治(巨人、現ソフトバンク球団会長)がマークした64年以来、58年ぶり。22歳の村上が不滅の大記録に並んだことの希少性を力説した。

 将来的なメジャー挑戦にも期待を寄せた。大リーグ公式サイトは、12日の特集記事で村上が海を渡る可能性について「日本の球界関係者は、ヤクルトが村上をすぐにポスティングシステムで移籍させるとは思っていない」としたが、ダルビッシュは「いつかメジャーに来ると思うので、こっちでも(本塁打を)打ってほしいなと思います」ときっぱり。日米通算186勝目を挙げた36歳右腕にとっても、日本球界を席巻する村上は、特別な存在に映っている。(杉浦 大介通信員)

 ▽ダルビッシュとNPB選手との交流 16年オフは日本ハム時代の大谷(現エンゼルス)、中田(現巨人)、楽天・則本、巨人・坂本ら10選手以上と合同自主トレを行った。ここ数年ではソフトバンクの千賀、石川の両投手と米国で合同自主トレを実施し、シーズン中もコンディショニングなどについて助言を送っている。面識のない選手との交流にも積極的で、20年オフには知人を通じて西武・今井と連絡を取り、投球フォームに関してアドバイスした。

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