U18団長の日本高野連・宝馨会長 異国の地で存在感

[ 2022年9月15日 07:30 ]

日本高野連・宝馨会長
Photo By スポニチ

 B組2位でスーパーラウンドに進出した野球U18日本代表の団長を務める日本高野連・宝馨会長が、異国の地で存在感を放っている。

 開幕前日の8日(日本時間9日)に行われた監督会見。手違いで通訳が不在となったピンチに、京大名誉教授として世界51カ国への渡航経験を生かして“緊急登板”。馬淵史郎監督の意図を汲んで完璧にこなし、窮地を救った。

 京大では4年8季にわたって指揮を執り、京大唯一のプロ野球選手・田中英祐(元ロッテ)を送り出すなど現場経験も豊富。今でも関西学生野球リーグによく足を運び、母校の戦いぶりをチェックする根っからの野球好きだ。

 高校日本代表の試合中も、ネット裏のベンチに最も近い前列に陣取って選手をサポート。「監督もやっていたのでね。監督の方針と違うことなら申し訳ないからこうしろとは言わんけど(笑)、なるべく選手に聞こえるように」と、「勝負しろ!」「高め捨てろ!」など、マスク越しに張り上げる声が球場に響いている。

 高野連の掲げる3つの「F」のうちの一つである、国際大会ならではの異国間「フレンドシップ」交流がコロナ禍であまりできないことには胸を痛めているといい「2、3人のグループ同士で雑談したり、肩組んだり、写真を撮ったり、この期間中、そういうことができたらいいなと思います」と言葉の端々には常に選手、現場へのリスペクトがにじむ。昨年12月の会長就任からわずか3カ月で課題だった継続試合を導入するなど、行動力・実行力も抜群の宝氏も、初の世界一を目指す日本代表の貴重な戦力だ。(記者コラム・北野 将市)

続きを表示

2022年9月15日のニュース