ソフトB・千賀 7年連続10勝で首位奪回も「どうせなら、もうちょっといい投球で達成したかった」

[ 2022年9月12日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク4―3オリックス ( 2022年9月11日    京セラD )

<オ・ソ>4回2死、今宮の好守に手を叩き笑顔でベンチに戻る千賀(左2人目)(撮影・後藤 正志)
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 前日10日に2位へ転落したソフトバンクが11日、オリックスに雪辱し首位を奪回した。千賀滉大投手(29)は6回5安打2失点で10勝目。再三ピンチを招いたが粘り強く投げ、7年連続の2桁勝利を達成した。柳田悠岐外野手(33)が初回に先制18号3ランで援護した。一方で、ミス連発の野手陣に藤本博史監督(58)はおかんむり。3位・西武までゲーム差なしの大混戦で、凡事徹底を改めて求めた。

 エースの手で首位の座を奪い還した。主砲・柳田が初回に先制3ラン。千賀はベンチで手を叩いた。首位攻防戦で先に援護をもらったエースが、負けるわけにはいかない。6回5安打2失点で、7年連続2桁となる10勝目を挙げた。

 「どうせなら、もうちょっといい投球で達成したかった」

 苦笑いだ。窮地を乗り切った。4―0の6回。1死一、三塁のピンチを招きT―岡田に右前打され1失点目。同一、三塁で紅林の正面の打球を二塁手・三森がまさかの失策で2点目を失った。完全な併殺コースだっただけに気落ちしてもおかしくないが、そこは百戦錬磨の右腕。ギアを入れ直し、冷静に伏見をカットボールで遊ゴロ、代打・頓宮を直球でニゴロに斬った。

 「やられてたら差が開いてたし、いい勝ちにはなったかな。悪いなりに何とか戦っていける形と準備はできた」

 ピンチは他にもあった。2回2死二塁では伏見をフォークで空振り三振。3回1死一、二塁では吉田正を左飛、続く杉本をフォークで三振。粘り抜いた。

 コロナ感染から復帰3戦目で112球。チームの連敗を3で止めたエースに、藤本監督は「中6日でいくけど、また修正しながらね。まだ万全ではないけど球は強い。あとは体力」と、1週間後のオリックス戦に、再びぶつける算段だ。

 一方、指揮官は投手の足を引っ張った野手には苦言を呈した。まずい守備は三森だけではなかった。8回無死一塁で宗の打球を捕球した中村晃の送球を二塁ベースカバーの今宮がまさかの後逸で一、三塁。藤井の踏ん張りで2死としたが、小田が空振り三振した後のボールを捕手・甲斐がつかめず、振り逃げを許す。満塁となり頓宮に左前適時打。1点差まで迫られた。9回には1死一塁で三塁手・野村勇が打球処理に手間取り、併殺がとれなかった。

 3位・西武までゲーム差なしの大混戦。ミスが命取りになる。指揮官は「胃が痛いわ。ハンパない汗が出て、ハンパない怒りがね。ここに来てミス。連発したからね」と表情を引き締めた。

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2022年9月12日のニュース