大島 鹿児島離島勢として初の決勝進出、大野13K力投「手応えのある投球ができた」

[ 2022年7月23日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権鹿児島大会・準決勝   大島7―0国分中央 ( 2022年7月22日    平和リース )

<大島・国分中央>7回13Kの力投だった大島・大野
Photo By スポニチ

 鹿児島大会は準決勝が行われ、春夏連続出場を目指す大島が国分中央に7―0で7回コールド勝ちし、初の決勝進出を決めた。プロ注目の左腕、大野稼頭央投手(3年)が13奪三振と力投。鹿児島実は鹿屋中央に7―3で勝利した。大分大会も準決勝が行われ、大分舞鶴が佐伯鶴城に8―7で逆転サヨナラ勝ちし、明豊は津久見に11―3で7回コールド勝ちした。

 最後までボールは力強かった。7点リードの7回2死一、三塁。大島のエース大野は143キロの直球で空振り三振に抑えると、ガッツポーズで喜びを爆発させた。7回、105球を投げて5安打無失点。鹿児島の離島勢として初の決勝進出を果たし、「自分でも手応えのある投球ができた」と胸を張った。

 この日の最速は自己最速にあと1キロに迫る145キロ。序盤から快調に腕を振った。「ブルペンから調子が良くカウントを取れると思った」という90キロ台のカーブを交えて緩急も自在。初回2死一塁からの6者連続など毎回の13三振を奪った。

 18日の出水中央との準々決勝でも先発したが、9回を12安打6失点と精彩を欠いた。試合後、塗木哲哉監督から「前に体が突っ込む形になってアウトコースへ抜けるボールが多くなっている」と指摘され、「気負わずに低めに投げることを意識した」としっかり修正してみせた。

 打線も13安打7得点と援護して快勝。決勝では夏の甲子園初出場を懸け鹿児島実と激突する。大野は伝統校の鹿児島実から入学の勧誘を受けたが、捕手の西田心太朗(3年)らに「島に残って甲子園に行こう」と思いを告げられ、地元に残った経緯がある。昨夏は準々決勝で対戦し、先発して5回6失点と打ち込まれ0―8で涙をのんだ。「昨年のことも頭に入れながら1球1球大切に打ち取っていきたい。甲子園を決めたい」と雪辱へ闘志を燃やした。(杉浦 友樹)

 ◇大野 稼頭央(おおの・かずお)2004年(平16)8月6日生まれ、鹿児島県奄美大島出身の17歳。小学3年時に龍郷野球スポーツ少年団で野球を始める。中学では龍南中の軟式野球部に所属。高校では2年春から背番号1。1メートル75、65キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2022年7月23日のニュース