阪神・青柳、球団43年ぶり快挙11勝目 球宴前到達は右腕では小林繁以来「次は“青柳以来”うれしい」

[ 2022年7月23日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6―3DeNA ( 2022年7月22日    甲子園 )

<神・D>4回2死一塁、大山の逆転2点本塁打にガッツポーズの青柳(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 粘投で白星をもぎ取った。阪神・青柳は6回5安打1失点。球団では03年の井川慶以来で右腕に限れば79年の小林繁以来43年ぶりとなる球宴前の11勝到達を果たした。

 「長打もホームランだけでしたし、単打はOKくらいの気持ちでいた。球数は結構かかっちゃいましたけど、気負うことなく、焦ることなく、1個ずつ取ろうというキャッチャーとの意思疎通が、しっかりできていたので良かったかなと」

 初回から常に走者を背負う展開も、要所を締めた。4回1死から楠本に内角高めのシンカーを捉えられ右越えソロを被弾。先制を許したが、動じない。目の前のアウトを取ることに徹し、数種類のクイック投法を駆使するなど、できることをやった。相手にとっては難攻不落のエース。中軸の佐野を始め、各打者がバントの構えで揺さぶってきても、「やるならやればという感じ。特に気にならなかった」とダメージにはならなかった。逆転してもらった5回からの2イニングは6人で打ち取り、流れを引き寄せた。

 この日は今季2度目の「トラフェス」として開催。試合前、5回終わりでアニメ「エヴァンゲリオン」でおなじみの歌手・高橋洋子が「魂のルフラン」と「残酷な天使のテーゼ」を生歌で熱唱。チーム屈指の漫画好きの右腕は「生で聞けて良かった」と“勝利の女神”にホオが緩んだ。

 コロナ感染で出遅れながら、球団史をひもとく前半戦での11勝に「すごい人の名前のところに入っていけるのはうれしい。僕以降にそういう人が出てきたら『青柳以来』と言われるのはうれしいこと」とうなずいた。後半戦も期待されるのはエースの役割。“青柳史上”最高の一年にしてみせる。(遠藤 礼)

 ≪2年連続8連勝は69年ぶり≫青柳(神)が8連勝で11勝目。青柳は昨季も5月から8月にかけて8連勝。阪神投手の2年連続8連勝以上は藤村隆男が52、53年の2年連続9連勝して以来69年ぶり。また阪神の投手が前半戦(球宴前)に11勝以上は03年の井川慶(11勝)以来19年ぶり、12人目で21度目。右腕では79年の小林繁(11勝)以来43年ぶりで、生え抜き右腕では74年の上田二朗(15勝)以来48年ぶり。

続きを表示

2022年7月23日のニュース