中原雄氏 ウォリアーズの高精度3点シュート&日本人好みのスタイルは必見

[ 2022年9月30日 05:30 ]

NBAプレシーズンマッチ   ウィザーズ―ウォリアーズ ( さいたまスーパーアリーナ )

練習を行うウォリアーズ・カリー(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 【中原雄氏 見どころ解説】今回、まずは王者ウォリアーズのバスケットを日本のファンに注目してほしい。速いテンポの攻撃で相手の守備を崩し、高精度の3点シュートを次々と決めていく。NBAではサイズのないチーム、インサイドの弱いチームは優勝できないと言われてきたが、ウォリアーズが小さいアウトサイドの選手中心に14~15年シーズン以降4度優勝し、NBAの歴史を変えてしまった。

 サイズで劣る日本人でも世界で勝てると思わせてくれるし、実際、東京五輪で銀メダルを獲得した女子日本代表を指揮したトム・ホーバス監督(現男子監督)もウォリアーズから学んだと聞く。主要メンバーは昨季と変わっておらず、今季も日本人好みのスタイルで楽しませてくれるだろう。

 そのウォリアーズの象徴的な選手がカリーだ。NBAでは小柄な1メートル88。シュートのリリースが素早く、国際ルールより約50センチ遠いNBAの3点シュートライン(バスケットから7メートル24)のはるか後方から決めていく。一昔前なら「めちゃくちゃなシュートを打つな」と言われていただろうが、最近ではNBAだけでなく日本でも遠くから3点シュートを打つ選手が増えている。シュートエリアの基準を変えてしまったカリーの3点シュートは必見だ。

 ウィザーズの八村は4季目で、来季以降の契約も絡んでくる勝負の年だ。昨季はシーズン途中の合流となったため途中出場が多かったが、体の強さを生かしたプレーに加えて、3点シュートの成功率を向上(44・7%)させるなど着実に成長している。

 ウィザーズでは既にエースのブラッドリー・ビールに次ぐ古株だ。日本代表でプレーしている時のように、ボールを持ってどんどん仕掛けていい。このオフは日本代表の活動に参加せず、キャンプ前のワークアウトもしっかりできていると聞いている。リフレッシュしてパワーアップした八村に期待している。(NBA解説者、専大女子スキルコーチ)

続きを表示

2022年9月30日のニュース