「横田真一の名器を探せ!!」みんな大好き”ボーケイ”を横田が打ち比べ

[ 2022年9月30日 05:01 ]

SM9(左)とSM8の新旧モデルを手にする横田真一(撮影・沢田 明徳)
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 好評連載「横田真一の名器を探せ!!」――。今回はタイトリストの「ボーケイ・デザイン SM9ウエッジ」を取り上げる。米ツアーで使用率No・1の同クラブ。忖度(そんたく)抜きの評価をモットーとする横田真一(50)は、前モデルと打ち比べて「低くて止まる」と感想を語った。横田が感心したニューモデルの性能とは――。 【動画で見る・低くて止まる球が打てる!ボーケイ・ウエッジSM9の打感が凄すぎた】

 多くのトッププロのキャディーバッグの中に、必ずと言っていいほど忍ばせてあるボーケイ。幅広いゴルファーに愛される名器を横田は「みんなが大好きなクラブです」と評価する。

 ウエッジはスコアメークの仕上げに、なくてはならないクラブ。短い距離をコントロールするため、ちょっとしたパフォーマンスの違いがストレートに結果に出てしまう。ボーケイは熟練の職人技と最新テクノロジーが融合したクラブで、その高い性能がツアープロからの根強い支持につながっている。

 今回、横田が試打したのは前モデルのSM8と、今年3月に発売され人気を集めているSM9の2本。まず、その目に留まったのがトップブレードの厚みの違いだ。

 「SM9はブレードの上部に行くほど厚みがあります。つまりそれだけ重心が高い。重心が上にあると、クラブがボールに当たった時に、トップブレードがボールにかぶさるように前(飛球線方向)に傾きます。そうすると低い球が出やすくなる。また、重心が高い分だけスピンも掛かります」

 試打したSM8とSM9は、どちらもロフト角が58度だった。バウンスもソール形状も同じだったが、SM8はノーメッキに近いタイプ。本来ならノーメッキの方が、スピンが掛かり、低くて止まるボールが出るが、横田が打ち比べると逆の結果が出た。

 弾道計測器のトラックマンに表示されたSM8のスピン量は4560回転で、飛距離が39・3ヤード、ヘッドスピードは20・2メートル/秒だった。一方のSM9は、スピン量が4935回転でSM8を大幅に上回った。さらに飛距離も46・1ヤードと少なくない差をつけた。

 「SM9は球が低く出る分、勢いがあるので飛びますね。打った感触もフェースにボールが食いついていく感じ。トップブレードが上からボールにかぶさっていくような動きになるので、ロフトがギュッと立ち上がって低くて止まるボールになります」

 タイトリスト社によれば、SM9はフェース面に精密な加工を施して平面性を高め、スピン性能を最大化させたという。また、ツアープロの意見を取り入れ、ヒール側からリーディングエッジへのつながりを良くして、スクエアに構えやすくしたとしている。

 「低くて止まる球が打ちたいという人は結構多いと思いますが、このSM9のようなクラブを使うことで、プロのような低く出てキュキュッと止まるボールを打てるようになるかもしれません。試す価値はあるかもしれませんね」。進化を続けるボーケイが、一般のアマチュアの夢をかなえるか――。

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2022年9月30日のニュース