~奥嶋誠昭コーチの新理論~③ 正しいアドレスの作り方は?

[ 2022年7月22日 12:00 ]

~奥嶋誠昭コーチの新理論~③ 正しいアドレスの作り方は?
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 長さの異なる14本のクラブを使う以上、アドレスの形は一つではありません。むしろ、ドライバー(1W)とサンドウエッジ(SW)とでは大きく変わるのが当然です。そこで今回は正しいアドレスの作り方について奥嶋誠昭コーチがレッスンします。ポイントはボールとの距離です。まずはSWのアドレスからチェックしましょう。白金台女子ゴルフ部マネジャーの加藤みなみさんがアシスタント役を務めます。 動画で見る・~奥嶋誠昭コーチの新理論~③

 加藤 今回はアドレスのつくり方を教えていただけたらと思います。
 
 奥嶋 スイングの基本でもありますからね。しっかりと身につけましょう。クラブによってアドレスは異なりますが、まずはラウンド中に最も使用頻度の高い短いクラブのアドレスから身につけましょう。
 
 加藤 というとSWからですね?
 
 奥嶋 そうなんですが、その前に、なぜクラブによってアドレスが異なるかを説明させてください。一番の理由はライ角が異なるからです。どのクラブでもソール全体を地面に着けると分かりますが、シャフトやグリップの位置が変わってきますよね?これはライ角の違いによるものです。さらに、クラブによって長さが変わるので、アドレスの形も少しずつ変わってきます。
 
 加藤 クラブ本来の性能を生かすためにも、ライ角通りに構えることが大切なんですね?
 
 奥嶋 そういうことです。話はそれましたが、早速SWのアドレスについて説明しましょう。まず、スタンス幅は肩幅です。肩から真下に腕を垂らし、両手が来たところでクラブを握ります。クラブヘッドがちょうどスタンスの真ん中にくるので、ボールは真ん中よりもやや左になります。これが基本となり、クラブが長くなるにつれてスタンス幅を広げていきます。
 
 加藤 次に1Wのアドレスをお願いします。
 
 奥嶋 やはり、ソールが全て地面に接するようにヘッドを置きます。SWよりもライ角が小さく、クラブが長くなった分、ボールから離れて立ちます。上体の前傾角度も浅くなるので、上体が少し起き上がった形になります。体が起き上がった分、両手の位置も高くなり、肩の真下よりも前方に来ます。肩の真下には爪先を結んだラインが来るイメージです。ボールの位置は左足踵の延長線上にセットします。SWよりも左に来る分、右肩が少し下がった形になります。
 
 加藤 常に同じアドレスをとるにはどうしたらいいのでしょう?
 
 奥嶋 ボールの位置を決めて、スタンス幅を決めたら、あとはライ角に合わせた位置に立つだけです。トーナメント中継を見ても、ツアープロは最初にボールの位置を決めた後、スタンス幅を決めています。アベレージゴルファーの場合、ラウンド数や練習量が少ないため、どうしてもボールに近づきすぎたり、離れすぎることが多くなります。それを防ぐ意味でも、ライ角を重視することです。ボールとの距離が安定してくると、ミスショットの確率も低くなります。
 
 加藤 他のクラブのアドレスはどうしますか?
 
 奥嶋 SWと1Wと同じように構えるだけです。SWのアドレスを基準にして、徐々にスタンスを広げ、ボールから離れていくと考えましょう。

 (取材協力=ヒルトップ横浜クラブ)

 ◆奥嶋 誠昭(おくしま・ともあき)1980年(昭55)3月26日生まれ、神奈川県横浜市出身の42歳。10歳からゴルフを始める。堀越高から米大学留学を経てレッスン活動をスタート。これまでに谷原秀人や一ノ瀬優希らのコーチを務め、現在は稲見萌寧、木下稜介らの指導を行っている。
 
 ◆加藤 みなみ(かとう・みなみ)1997年(平9)5月13日生まれ、栃木県佐野市出身の25歳。12歳でゴルフを始める。日大卒。大学時代はゴルフ部に所属。ベストスコアは72。将来の活躍が期待される女子ゴルファーを応援するプロジェクト「白金台女子ゴルフ部」のマネジャーとしても奮闘中。

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