羽生結弦、今季GPシリーズ欠場「感染拡大のきっかけになってはいけない」周囲にも配慮

[ 2020年8月28日 18:20 ]

<フィギュア四大陸選手権最終日>男子フリー、演技をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート男子で14年ソチ、18年平昌と五輪連覇の羽生結弦(25=ANA)が、今季のGPシリーズの欠場を決断した。28日に日本スケート連盟が発表し、羽生が同連盟を通じて寄せたコメントには、決断に至った理由が詳細に記されている。

 大きな理由は3つだった。

 羽生は気管支喘息を抱えており、新型コロナウイルスとの関係性はまだ情報が十分でないとしながら、「呼吸器系基礎疾患を有する者が新型コロナウイルスに罹患した場合、重症化し易いとの情報もあるので、可能な限り慎重に行動したいと考えています」とし、「また、気管支喘息に関係なく、一部の選手が新型コロナウイルスに罹患した後、後遺症によって選手活動が困難になってしまっている点からも、慎重に行動を検討する必要性があると思っております」とした。

 次に言及したのは、試合に臨むにあたっての困難だった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各国で厳しい渡航制限が敷かれている。「現段階で、カナダ在住のオーサーコーチが日本での試合に帯同するために来日することが困難であることが予想されます。一方、私が日本からカナダの試合に出場する場合は、カナダ入国後2週間の自己隔離が必要となります。その期間、練習など一切のスケートの活動ができないため、選手にとって万全の状態で臨むことができません」。国際スケート連盟(ISU)は今季のGPシリーズを開催国の選手、開催国を練習拠点とする選手らで実施する。羽生はスケートカナダ(10月30日開幕、オタワ)、NHK杯(11月27日開幕、大阪)のいずれかに出場可能だったが、コロナの収束が見通せない現状では、調整や競技会本番で支障が出ることは避けられない。

 そして、3つ目として言及したのは、周囲への配慮だった。「このコロナ禍の中、私が動くことによって、多くの人が移動し集まる可能性があり、その結果として感染リスクが高まる可能性もあります。世界での感染者数の増加ペースが衰えておらず、その感染拡大のきっかけになってはいけないと考え、私が自粛し、感染拡大の予防に努めるとなれば、感染拡大防止の活動の一つになりえると考えております」。自身のことだけでなく、もっと広い視野で、今回の決断に至った。

 「大変残念ではありますが、以上の理由から、今シーズンのISUグランプリシリーズを欠場することを決心いたしました。一日も早く新型コロナウイルスが収束することを願っております」とコメントを締めくくった羽生。勝負のリンクで全力を尽くせる日が来ることを、今は静かに待つ。

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