48歳華吹 3つの時代で土俵 豪快右上手投げで通算639勝目

[ 2019年5月13日 11:59 ]

大相撲夏場所2日目 ( 2019年5月13日    両国国技館 )

昭和、平成、令和と3時代の土俵に上がった華吹(中央)
Photo By スポニチ

 現役最年長48歳の西序ノ口4枚目・華吹(はなかぜ、立浪部屋)が3つの時代にまたがって土俵に上がった。32歳年下の16歳、東序ノ口5枚目の松ケ島(高田川部屋)との1番相撲は、土俵際まで攻められたが懸命に残し、豪快な右上手投げ。現役8位の通算勝利を639に伸ばした。

 まだ昭和だった1986年(昭61)春場所初土俵。平成は途中休場した2008年(平20)秋場所以外は土俵に上がり続け、令和初の本場所の今場所は、自身が持つ史上最多在位を更新する199場所目となった。同期には理事を務める山響親方(元幕内・巌雄)らがおり、入門時の立浪部屋には横綱・双羽黒となる前の大関・北尾がいた。師匠の立浪親方(元小結・旭豊)は2歳年上の50歳だが、入門は華吹の方が1年早い。2011年名古屋場所に現役最年長力士となり、17年夏場所からは昭和初土俵の唯一の力士となった。場所後の28日には49歳を迎える。

 昭和は64年まであったため、大正、昭和、平成の3時代で土俵に上がった力士はいない。昭和初の本場所となった1927年(昭2)春場所では、明治で初土俵を踏んだ第29代横綱・宮城山、第30代横綱・西ノ海、第31代横綱・常ノ花らが明治、大正、昭和で相撲を取ったことになった。華吹はそれ以来の“3時代制覇”となった。

 華吹は平成最後の場所となった春場所は東序二段56枚目で7戦全敗。今場所は昭和63年だった1988年名古屋場所以来、約31年ぶりの序ノ口で迎えた。両膝のサポーターは痛々しいが、序ノ口では簡単に負けられないという意地もある。逆転勝ちを収めても「すいません」と多くを語らなかった。嫌でも最年長ということで注目されるが、新元号の土俵については「何もありません。しゃべらないようにしている」と昭和初土俵らしく、無骨な一面を見せていた。

続きを表示

スポーツの2019年5月13日のニュース