船木和喜、総合Vの陵侑を祝福「最も意味あるタイトル」“20年越し”悲願に感謝

[ 2019年3月12日 09:15 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ個人第23戦 ( 2019年3月10日    ノルウェー・オスロ )

98年東京五輪2冠の船木
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 【船木和喜 手記】陵侑、本当におめでとう。同じ日本のジャンプ選手として、本当にうれしいです。自分が(97―98シーズンで2位となり)総合優勝に近づいてから、もう21年もたったのか、という思いも込み上げます。98年長野五輪当時、比較されたのは72年札幌。20年というスパンは、意外と栄枯盛衰のサイクルかもしれません。

 自分としては、W杯個人総合が最も意味あるタイトルだと思います。ジャンプ台の特徴も、天候などの条件も違う試合で、常に上位にいることがどれだけ難しいか。今季の陵侑は、条件が落ち着いていた試合で、きっちり勝ち切ったことが総合Vの要因でしょう。

 一方で、世界選手権で結果が出なかったことは、モチベーションになると思います。一発勝負に合わせてくる世界の強豪の凄みも感じたはず。今後は周囲の見方も変わる。その中で、自分の思うような練習ができるかが鍵だと思います。

 自分がW杯デビュー戦で優勝したのは五輪4シーズン前。今季の陵侑と同じタイミングでした。22年北京五輪まで、技術的な試行錯誤やケガなどで、結果が出ないこともあるでしょう。でも、今季のジャンプを「教科書」として持っていれば、大丈夫。日本男子に世界のトップへの道しるべを示してくれたことにも感謝したいと思います。(98年長野五輪2冠)

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2019年3月12日のニュース