八村 東京五輪まであと500日「目標にしてきた。すごく楽しみ」と抱負

[ 2019年3月12日 17:33 ]

前半終了直前、ノベールJRがシュートを決めて喜ぶゴンザガ大の八村(AP)
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 バスケットボール男子の全米大学体育協会(NCAA)1部、ゴンザガ大の八村塁(21)は11日、ネバダ州ラスベガスで行われたウエストコースト・カンファレンス(WCC)選手権の準決勝ペパーダイン大戦で28分間プレーし、16得点5リバウンド2ブロックショットをマーク。チームは100―74で勝ち、12日の決勝に進出した。決勝でセントメリーズ大に勝てば全米大学選手権出場が決まる。

 NCAAランキング1位のゴンザガ大は21連勝を飾り、今季通算30勝2敗。WCC内では16戦全勝で、カンファレンス記録となる1試合平均27点差をつけてきたが、この日も26点差での快勝だった。フィールドゴール成功率はここまで全米1位の53・4%で、この日はそれを上回る59・7%と完ぺきな試合運びだった。

 八村は後半に両手でのダンクを2本決め、オーリンズアリーナスタンド(観客7642人)を埋めたゴンザガ大ファンを熱狂させた。「ファンも見たいと思っているので、そういうところで見せられたのは良かった」。今季ダンクの数はチームトップの54個目。1年時は試合最後に少し出るだけの選手で、2年時はシックスマン、3年になった今年はエースと、役割は変わってきた。

 この日は日本人として初めて、米スポーティング・ニュース誌が選ぶオール・アメリカンの「ファーストチーム(ベスト5)」にも選出された。「そうなっているのもチームのおかげ、いい結果でシーズンを送っていて、その中でエースとしてやっているので、このチームがあるからだと思う」と話した。

 最後の公式戦が3月2日で、それから8日間空いたが、プレー内容はさらに良くなった。「久しぶりの試合だった。またコートに戻れてうれしかった」。この日は八村だけでなく、ボールを回して6人が2桁得点。「それが持ち味だと思う。どこからでも攻められる。こうやってボールをシェアしてやっていければ、本戦でも止められないチームじゃないかと思う」とNCAAトーナメント初制覇をにらむ。

 八村は東京五輪まであと500日と話を向けられると、「(東京)五輪が決まった時から目標にしてきた。日も近づいてきて、バスケもいい感じで、五輪に出られるんじゃないかなと僕は思っているので。僕もアメリカでずっとやってきて、日本のいろんな所でバスケットをやっている人たちと合わさってできるのをすごく楽しみに思っています」と抱負を口にした。

 日本代表がワールドカップ(W杯、9月・中国)出場を決めたことについては「僕も途中から(代表に)入って、試合をずっとやってきて、それからずっと勝っていたので、こうして決められたのはすごく良かった」と喜んだ。本大会時にはNBAの所属チームが決まっていることが確実で、「本大会は出られそうか」と聞かれると「まだ分からないですけど、やりたいなと思います」と意気込んだ。

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