乙黒拓斗 国別対抗戦欠場 右膝に菌が入りドクターストップ

[ 2019年3月12日 16:08 ]

 レスリング男子フリースタイル65キロ級の18年世界選手権覇者・乙黒拓斗(20=山梨学院大)が、16日開幕の国別対抗戦ワールドカップ(W杯、ロシア・ヤクーツク)を欠場することになった。日本代表チームは12日に成田空港からロシアへ出発したが、メンバーの中に乙黒拓の姿はなし。右膝に菌が入ってはれたため、都内で行った直前合宿でも練習を回避していた乙黒拓について、井上謙二監督(自衛隊)は「滑液包炎(かつえきほうえん)」と診断されたと明かし、「2日前に医師から、今回は見送った方が賢明と診断していただいた。全治がどのくらいかは聞いていない」と話した。

 W杯は8チームが2組に分かれて総当たりの予選リーグを戦い、各リーグ順位に応じて順位決定戦を行う。昨年大会で33年ぶりに銅メダルを獲得した日本はA組でロシア、キューバ、トルコと対戦するが、乙黒欠場は大きな痛手だ。もっとも、65キロ級には乙黒拓とともに高谷大地(24=自衛隊)もエントリーしており、「(試合に)出るか出ないか分からないよりも、(代表が1人で)出ると分かっている方が戦う姿勢をつくりやすい」と歓迎。「日本の軽量級は強いと見せつけたい」と意気込んだ。

 チームの主将を務める86キロ級の兄・高谷惣亮(29=ALSOK)は「昨年は3位だったが強豪が出ていなかった。今年はまず5位を目指して頑張りたい」と抱負。自身は階級を上げて初のシニア国際大会となるが「簡単には勝てると思っていないが、86キロ級に74キロ級のスピードはないと思う。培ったスピードと、ついてきたパワーを生かして戦っていきたい」と語った。

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2019年3月12日のニュース