帝京大 最高の29点 健闘4T!TL王者サントリーは今季ワースト失点

[ 2017年1月22日 05:30 ]

ラグビー日本選手権準決勝   帝京大29―54サントリー ( 2017年1月21日    花園 )

<サントリー・帝京大>サントリーに敗れ、竹山(左)と抱き合って涙する帝京大・松田主将
Photo By スポニチ

 最後の「社会人VS学生」対決で、確かな爪痕を残した。2試合が行われ、大学選手権8連覇の帝京大は29―54でトップリーグ王者のサントリーに敗れた。結果的には完敗したが、前半は21―21の同点で折り返し、今季のサントリーにとってはワーストとなる4トライ、29得点を挙げるなど健闘。18日の日本ラグビー協会理事会で来年度の日本選手権から大学枠が撤廃されることが決定したが、将来的な復活に再考の余地を残した。

 トップリーグ王者が最後に見せた「敬意」を、帝京大の岩出雅之監督は「相手にしてみれば、スッキリした勝ち方ではなかったんじゃないですか」と評した。後半ロスタイム。すでにホーンが鳴り、サントリーはボールを蹴り出せば勝利が確定する場面だったが、あえて攻め、FB松島がトライで締めた。学生王者がトップリーグ王者を本気にさせた証拠だった。

 持てる力は出し切った。7点を追う前半14分、FB尾崎の突破からラストパスを受けたWTB吉田は、日本代表のFB松島を吹っ飛ばしてトライ。14点を追う同37分は、ラインアウトからラックサイドを何度も突き、最後はフッカー堀越が押し込んだ。通常の学生なら当たり負けする場面も、亀井主将が「最初のコンタクトから手応えがあった」というように、フィジカルではほぼ互角の勝負を繰り広げた。

 同40分には自陣インゴール手前でターンオーバーすると、SO松田は外に蹴り出すセオリーを破って尾崎へパス。尾崎は相手をかわしながら70メートルを走り、WTB竹山のトライにつなげた。バックスの最後尾から再三サントリーの守備網を切り裂いた尾崎は「どのエリアからでもチャンスがあればアタックする意思統一がある」。TL王者相手にも奇をてらわず、一年間かけて磨いた戦術をやり切る強さがあった。

 09年度に初の大学日本一に輝き、連覇を重ねて目標はいつしか「大学日本一」と「TL撃破」になった。14年度の1回戦でNECを破ったが、2回戦で東芝に24―38で敗戦。翌年度から目標を「日本一」に格上げした学生最強軍団にとって、本気でTLとぶつかり合う機会が失われるショックは小さくない。4年の松田は、TLへの挑戦が「モチベーションになっていた」という。最終学年となる来年度、その機会を奪われた3年の尾崎は「残念」と言った。

 岩出監督は「意見が通るなら言うが、決まったことにベストを尽くすだけ」と本音をぐっとのみ込む。日本協会幹部が「原則的にない」とした将来的な大学枠の復活へ一石を投じながらも、日本ラグビーの風物詩が終わりを告げた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「NBA」特集記事

2017年1月22日のニュース