原沢 ライバル七戸に3戦全勝で代表争い「並んだ」

[ 2015年12月7日 05:30 ]

延長戦で原沢(右)が連続攻撃で七戸を攻める

柔道グランドスラム東京大会

(12月6日 東京体育館)
 男子100キロ超級は原沢久喜(23=日本中央競馬会)が、リオ五輪代表を争うライバルとの大一番を制した。世界選手権2年連続銀メダルの七戸龍(27=九州電力)との対戦は、指導3つずつを受けてゴールデンスコア方式の延長戦に突入。延長40秒すぎに仕掛けた連続攻撃で相手に指導が与えられた。同階級では09年の高橋和彦以来となる日本人優勝を果たし、これでライバルとの直接対決は3戦全勝。両者による代表争いの行方は全く分からなくなった。

 厳しい組み手争いで試合はこう着した。繰り出す技は互いに数えるほどで、そのどれも浅い。だが、それは原沢の思惑通りでもあった。

 「妥協して相手の強いところで勝負してもやられる。自分の強いところで勝負すれば、技が出なくても勝ちは見える」

 勝負をかけたのは延長40秒すぎ。「相手の一番苦しい場面で出ようと思っていた」。引き手に続いて、踏み込んで相手の奥襟をつかんだ。すかさず大内刈り、そして内股、耐える七戸にさらに小内刈りの連続攻撃。たたらを踏んだ七戸が場外に出ると主審が指導を宣告した。平衡を保っていた勝負のてんびんが、わずかに原沢に傾いた。

 「追う立場なので優勝できて一安心。内容はまだまだだけど、結果が出たのが一番の収穫」。残る選考大会は2月の欧州遠征、4月の全日本選抜体重別選手権、全日本選手権の最大3戦。大会前に「2、3馬身」と語っていた七戸との差は「今は1馬身ぐらい。冬にまた勝てば追いつける」。ただし、男子代表の井上康生監督は「直接対決で勝って並んだ。ここから彼らの戦いが始まる」とすでに原沢が追いついたとの認識を示した。

 七戸を追い抜けば、五輪が見える。だが、そこはまだ原沢のゴールではない。今年の世界選手権代表からは外れたものの、七戸を下して史上最多7連覇を達成したリネール(フランス)の試合をじっくり分析した。「リネール選手は頭2つ抜けている。自分がどこまでやれるかが選考の対象にもなる。それを考えて見ていた」。4月の全日本選手権から連勝街道を突っ走り、独走する王者を追いかける気構えも十分。世界選手権2年連続銀メダルの七戸には確かな実績があるが、原沢には簡単に止められない勢いがある。

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