【金野潤氏分析】飛び込んだ原沢「間合い」が勝負分けた 

[ 2015年12月7日 10:00 ]

延長戦で原沢(右)が連続攻撃で七戸を攻める

柔道グランドスラム東京大会

(12月6日 東京体育館)
 男子最重量級の原沢―七戸戦は緊張感のある、見応え十分の戦いだった。互いに右組みの相四つ。組み手の鉄則は引き手、つまり両者にとって左手を先に取ることだが、ここでいい場所を持つと釣り手の右もいい場所が取れ、破壊力のある技を繰り出せる。互いに左手を持たれた時点で「先」が読めるため、組み手争いが続くことになった。

 その戦いの決着をつけたのは2人の「距離感」の違いにある。腕の使い方がうまい七戸は、リーチを生かせる遠い間合いが得意距離。一方、原沢は遠い間合いでの攻撃のバリエーションこそ七戸に劣るが、近い間合いでも力を発揮できる。勇気を持って近い間合いに飛び込んだ原沢に対し、その距離を嫌がる七戸が下がったことが、最後の「指導」に結びついた。

 最重量級の代表争いはこの2人に絞られていると思うが、欧州遠征と国内大会を含め、残る選考対象は3試合。高いレベルで競り合い、最終的には最強王者リネールに勝てる可能性を見せてくれた選手がリオの舞台に立つことになると思う。(94、97年全日本選手権者、日大男子監督、文理学部准教授)

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