丸山茂樹エール 遼は米でも勝てる 課題はいかにギャップを埋めるか

[ 2015年12月7日 10:00 ]

ギャラリーに声をかけられ笑顔の丸山茂樹氏

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ最終日

(12月6日 東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ=7023ヤード、パー70)
 石川の勝因は何だったのか。米ツアーでも優勝できる実力はあるのか。日本シリーズ歴代優勝者で、米ツアー通算3勝を誇る丸山茂樹(46=セガサミーホールディングス)が鋭い視点で分析した。リオデジャネイロ五輪日本代表ヘッドコーチでもある丸山は、石川にエールも送った。

 石川は素晴らしいゴルフを見せてくれた。やはり3打リードして最終日に臨んだ余裕は大きかった。そしてこれでいいんだ、という自信、確信を持ってプレーしたことがスコアに結びついた。

 1番でボギーの後、2番でも短いバーディーパットを外し、少し嫌な雰囲気になったが、3番で完璧なティーショットを打って、バーディーパットを入れたことで良い流れができたと思う。

 ショットの安定感は抜群だった。トップのつくり方、ダウンスイングへの切り返しが、日本ツアーの賞金王になった17、18歳時のそれに近づいてきたような感じがする。また、ティーショット、セカンドショット、アプローチ、パットの平均値が誰よりも高く、ゴルフで最も大切なバランスが良かった。

 もちろん、すぐに米ツアーでも勝てると言えるほど、米国は甘くない。米国のコースのラフは簡単に打たせてくれない。距離も長く2打目でロングアイアンを持たされるケースも格段に多くなる。

 ただ、今大会のように自信を持って戦えば勝てるポテンシャルはある。問題は、なぜ米国で同じパフォーマンスができないのか。コースも違うし、選手のレベルも違う。それで変な緊張感を感じているのではないか。そのギャップをいかに埋めるかが課題だ。このパフォーマンスができれば米ツアーで勝つことは難しくない。絶対に1回は勝てる。

 リオデジャネイロ五輪の代表入りは世界ランクで決まるから本人の頑張り次第だ。もちろん石川のようなパフォーマーが出場してくれたら応援してくれる皆さんの期待度は高くなるし、注目も集まる。頑張ってくれとエールを送りたい。(プロゴルファー、リオデジャネイロ五輪日本代表ヘッドコーチ)

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2015年12月7日のニュース