かしコイ!!70センチ超え 魚類学者も驚く学習能力

[ 2021年1月10日 07:19 ]

多摩川のコイはコロナ禍で賢くなった?
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】

 身近な対象魚である東京・多摩川水系のコイに変化が起こってきているような気がします。コロナ下でもアウトドアなら安全だと、釣りブームが再燃しているとも聞きました。昨年の緊急事態宣言解除後には釣り人が増え、特に身近な多摩川は超激戦区になっています。

 持ち帰る人がいないので魚影に変わりはないのですが、釣り人が多いのでコイがとても賢くなってきています。以前はコイ釣りの人に出会うことも少なかったのですが、昨シーズンはかなりいました。私が出会った方々の中で印象的だったのは、親子連れで「息子のサッカーが自粛になったので、昔やっていた頃の釣り竿を出してきてまた釣りを始めました。さっきはこんな大きいのが釣れたんですよ」とスマホで見せてくれたコイは、息子さんが釣ったという80センチオーバーでした。餌は練り餌でマルキユーの「大ごい」。私も昔からあるベストセラーの餌です。「家族で大きな魚をゲットして、それを逃してやるというのはいい思い出になります」と笑顔で話してくれました。

 今、我が家ではフライフィッシングでコイ釣りをしていますが、全てサイトフィッシング(見釣り)です。練り餌のダンゴを投げ込む代わりに、パンを寄せ餌にしてそれに浮き上がってきた魚を狙ってパンそっくりのフライ「ショックパン」で釣るのです。フックはがまかつ「管付鯉鉤(フッ素コート)」8~10号。チヌバリでもいいのですが、大型が掛かると開いてしまいます。

 1月2日は毎年恒例の初釣り、多摩川支流の浅川に出かけました。家内と息子が同行してくれて、釣りはしないけど撮影と寄せ餌を手伝ってくれました。

 午前11時すぎの開始早々に気がついたことは、やはり賢くなっていること。信じられないかもしれませんが、本物のパンでさえバクッと食いつかないで、口で押すようにつつき、ハリがついていないことを確認してから食べていました。それで本物でさえ食べるのをやめてしまうことも。魚の学習能力は凄いですね。そこにハリがあることを知っているのです。この行動は魚類学者でも驚いていました。

 最初のヒット、つまり令和3年の初ヒットは掛かりが浅かったのかバレてしまいました。同じ瀬の中には20匹ほどコイがいたのですが、バラしたためにさらに警戒心が強くなったようです。

 2匹目のヒットはそれから30分後。60センチ弱でしたが、ラグビーボールのように太っていました。

 場所を大きく移動。パンをまいていないのにライズがありました。そのまま「ショックパン」をキャストすると、何回か見破られたのち、後から回遊してきた魚が食いつきました。合わせると、全く引きません。そのままネットに入りそうです。しかし息子が差し出したネットを見ると、事の重大さに気づいたようでそこから反転して暴れだしました。

 こんな時に1号の糸は簡単に切られてしまうので、ドラグ付きリールを使っているのです。遠くまで突っ走るわけでもなく、10メートル以内を行ったり来たり。取り込みに失敗した息子は「魚がでかいよ」と言い訳を繰り返しましたが、用意したラバーネットに対し魚は大きかったです。背ビレにラインが掛かった時は「切れるか?」と心配でしたが、それも外れました。

 やっと収まった魚は70センチを超えていました。(東京海洋大学客員教授)

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る