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香川 古巣長居で復活の2発!「素晴らしい雰囲気」

[ 2011年10月12日 06:00 ]

<日本・タジキスタン>前半41分、チーム4点目のゴールを決めた香川

W杯アジア3次予選C組 日本8-0タジキスタン

(10月11日 長居)
 かつてのホーム長居で背番号10が復活のノロシを上げた。前半41分に中村のスルーパスに反応し絶妙なタッチの右足アウトサイドでネットを揺らす。後半23分には右サイドからループ気味に放ったクロスが直接ゴールに吸い込まれる幸運な2点目。8月の韓国戦以来4試合ぶりの得点に香川真司の表情も自然と緩んだ。

 「このスタジアムでできて、結果を残してドイツに帰れるのはポジティブにとらえたい。素晴らしい雰囲気をつくってくれたし、最高です」

 パスの精度やドリブルの切れは決して100%ではなかった。ただザッケローニ監督が「ベトナム戦よりもオフ・ザ・ボール(ボールがない場面)の動きが格段に良かった」と褒めたように状態は上向き。1点目はスペースを見つけて走り込む最も得意とする形。「次につながる得点だった」と香川も手応えを強調した。ベトナム戦後に「メンタルがうまくいっていない。今は一番苦しい時期」と弱音を吐いた姿はもうどこにもなかった。

 今夏、帰国した際、大阪府内の子どもたちをC大阪の公式戦に無料招待する「シンジ・シート」を設けた。C大阪時代に支えてくれた大阪の人たちに恩返しするためだ。「(ミスキックと)分かるじゃないですか」と言う2点目は、大阪への思いが引き寄せたゴールだったのかもしれない。

 「もっと厳しい試合でどれだけできるか。1週間、1カ月と継続していかないと。次は今後を占う大事な試合」と香川。スタメン落ちの危機にあるドルトムントでは14日にアウェー・ブレーメン戦を控える。プロの礎を築いた“原点”でつかんだ浮上のきっかけを手放すつもりはない。

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