歌舞伎座「六月大歌舞伎」 猿之助に代役立て予定通り6月3日初日

[ 2023年5月24日 04:50 ]

<市川猿之助代役>「團菊祭五月大歌舞伎」が行われている歌舞伎座
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 東京都目黒区の自宅で倒れているのが見つかった歌舞伎俳優の市川猿之助(47)が出演予定だった6月の東京・歌舞伎座公演が、発表通り6月3日初日で、演目を変えずに代役を立てて上演されることが23日、関係者の話で分かった。同日、都内で行われた松竹の株主総会でも、株主に同様の説明があった。

 「六月大歌舞伎」で猿之助は、昼の部「傾城反魂香」に「又平女房おとく」の役でキャスティングされていた。伯父の市川猿翁(83)が「三代猿之助四十八撰」に定める澤瀉(おもだか)屋のお家芸の一つで、今回は同じ一門の市川中車(香川照之、57)と夫婦役だった。

 公演関係者によると、18日に猿之助が病院に搬送されて以降、何とか上演する方法を模索。「すでにチケットは販売しているため、お客さまのためにも初日を遅らせたり休演するなどの選択肢はなかった」という。

 幸い「傾城反魂香」は人気演目の一つで、これまで繰り返し上演されている。猿之助が演じる予定だったおとくも、多くの役者によって演じ継がれてきた役。同関係者は「詳細は決まっていませんが、6月の公演に出演予定の俳優の方に代役をお願いする方向になるのでは」と語っている。同役の経験のある中村魁春(75)、中村時蔵(68)、中村壱太郎(32)や、同じ一門の市川笑也(64)らが候補になるとみられる。

 また、猿之助の両親で向精神薬中毒で亡くなった疑いのある歌舞伎俳優の市川段四郎さん(76)と喜熨斗(きのし)延子さん(75)について、澤瀉屋の関係者は「今後、ご遺体は延子さんの親族が引き取ることになるのでは」と語った。「このような事態なので、開かれた形で葬儀を行うことは難しいでしょう」とした。

 《「事実関係を確認」松竹が株主総会》
 松竹は23日、本社がある東京・築地の東劇ビルで株主総会を開いた。同社によると迫本淳一新会長は、報じられた猿之助の性加害やハラスメント疑惑について「記事内容に伝聞など不確かなこともあるので、事実関係を確認していきたい」と話し、猿之助の状況について「情報把握に努めている」と説明した。18日に死亡が確認された両親の段四郎さん、延子さんについては「痛切の極み」と悼んだ。株主からは「代役の市川團子には頑張ってもらいたい」との期待や、「若い俳優の育成をお願いしたい」などと要望が上がった。

《「ハラスメントの事実ない」事務所が公式サイト更新》
 猿之助の所属事務所は23日、公式サイトを更新し、女性セブンで報じられたハラスメントの疑惑について、複数のマネジャーへ聞き取りを実施した結果「弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません」と見解を発表した。事務所関係者によると、主に歌舞伎以外のドラマなどの現場についての報告だという。関係各社の現場についても「慎重に調査を進めていく」とした。

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