三遊亭好楽「全て彼女に作られた」昨年4月に逝去した妻への思い 49年連れ添い「今年で金婚式だった」

[ 2021年7月14日 14:45 ]

三遊亭好楽
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 落語家の三遊亭好楽(74)が14日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月~金曜後1・00)にゲスト出演。昨年4月に大腸がんで逝去した、49年連れ添った愛妻・とみ子さんへの思いを語った。

 司会の黒柳徹子(87)から「奥様をお亡くしになったんですね」と振られると、「そうですね。去年の4月13日、大腸がんで。2年間の闘病生活、誰にも内緒できてたんで。本当につらい2年間でしたね。家族はね」と振り返った。「今年で50周年の金婚式だった。それが49年で亡くなっちゃったから、凄く寂しかったですけどね」とも話した。

 「全て彼女に作られた好楽なんですけれども。お金は1銭もないわけですよ。それをうちの母ちゃん、銀行員だったことがあって。うまく貯めてたんですね。全然分かんなかった」と好楽。とみ子さんが貯めた資金で、3階建ての寄席付きの自宅を作ることができたとし、「それも無借金で。現金で払ったんですよ。(収容人数は)35人。それでゆとりがあるんですよ」としみじみと語った。

 弟子は14人いるが、亡くなる直前まで病気については知らせなかった。とみ子さんは療養中も3階の自宅スペースから「行ってらっしゃい!」「がんばんなよー」という声をかけてはいたものの、姿を現すことがなくなったため、弟子たちも「おかみさんは具合が悪いんだな」と察していたという。正月には例年雑煮をふるまっており、亡くなった年も久しぶりにとみ子さんは姿を見せたが、やせ細った姿を見て驚く弟子たちに好楽は「この子たち(具合が悪いことを)分かっちゃったな」と思ったとし、「最後のお別れだったんでしょうね」とした。

 とみ子さんは72歳で逝去したが、直前まで好楽は「絶対治るんだ」と信じていたという。はっきりとものを言う性格だったため、先代の三遊亭円楽さん(享年76)にもかわいがられ、「師匠には誰も逆らえないわけよ。でもうちのカミさんは口応えして。口応えができるカミさんを円楽師匠は好きだったんです。『とみちゃんは落語家のおかみさんの中で一番ちゃんとしてるね』って褒め言葉ですよ」とつかいなどを頼んでいたと振り返った。

 函館で落語会があった際には、深夜に気を使っておにぎりを届けたとみ子さんが円楽さんと朝まで話し込んだことも。円楽さんは「朝まで寝られなかったよ。とみちゃんがずっとおしゃべりで」と話していたが、とみ子さんは後で「ずっと師匠がしゃべってたわよ」と答えたと、笑って見せた。

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2021年7月14日のニュース