藤井王位 迫力の長考合戦、豊島竜王108分で応手に84分 夕刻にも“お返し”

[ 2021年7月14日 05:30 ]

立会人の広瀬章人八段(手前右)に封じ手の入った封筒を手渡す藤井聡太王位(同左)、右から2人目が豊島将之2冠
Photo By 代表撮影

 将棋の第62期王位戦7番勝負第2局は13日、北海道旭川市の花月会館で第1日を行い、後手・藤井聡太王位(18)=棋聖との2冠=が42手目を封じて指し掛けとなった。

 挑戦者・豊島将之竜王(31)=叡王との2冠=相手に今シリーズ初の封じ手を記入し終えた藤井が対局室に戻ってきた午後6時10分、西の空に浮かぶ太陽の位置はまだ高い。無表情を貫く両者からはうかがい知れないせめぎ合いが展開された第1日。2冠保持者同士の激突にふさわしく、どこか親和性のある進行が刻まれた。

 先手・豊島が選んだ角換わり早繰り銀。待ってましたとばかり、藤井も右銀を最前線に繰り出す。昼食休憩を挟んで豊島が1手に108分を投入すると、藤井の応手は84分。夕刻に豊島の記録した66分の熟慮に対し、藤井も74分の消費でお返しする長考合戦。序盤ながら迫力十分だ。

 ちなみに午前のおやつ(フルーツ盛り合わせ)と昼食(蒸し鶏のねぎ塩ソースかけ)も両者全く同じ。意地と意地のぶつかり合いは14日午前9時に再開する。

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