「なつぞら」東京編はなつの“挑戦”山口智子が存在感 元ダンサー役でアドリブ連発 おでん屋で踊って歌う

[ 2019年5月21日 08:15 ]

連続テレビ小説「なつぞら」で、おでん屋の女将・亜矢美を演じ、東京編のキーパーソンとなる山口智子(C)NHK
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 女優の広瀬すず(20)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜前8・00)は21日放送の第44回から新章「東京編」に突入した。ヒロインを務めた1988年後期「純ちゃんの応援歌」以来、約31年ぶりの朝ドラ出演となる女優の山口智子(54)がキーパーソンの1人。制作統括の磯智明チーフプロデューサー(CP)に「東京編」の展望を聞いた。

 節目の朝ドラ通算100作目。大河ドラマ「風林火山」や「64」「精霊の守り人」「フランケンシュタインの恋」、映画「39 刑法第三十九条」「風が強く吹いている」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(51)のオリジナル作品で、2003年後期「てるてる家族」以来となる朝ドラ2作目を手掛ける。

 戦争で両親を亡くした少女・奥原なつ(広瀬)は昭和21年(1946年)、戦争が終わった翌年の初夏、9歳の時に北海道・十勝の酪農家・柴田家に引き取られた。時には頑固じいさん・泰樹(草刈正雄)らとぶつかり合いながら、本当の家族と変わらぬ絆を育んだ。

 酪農の仕事は好きだったが、幼なじみ・天陽(吉沢亮)から絵を教わり、やがてアニメーターになりたいという夢を見つける。「泰樹と酪農を裏切ることになる」と葛藤したなつだったが「じいちゃんが1人で北海道に来て開拓したみたいに、漫画映画を目指したい」と東京に行きたい本当の理由を打ち明け、泰樹も「東京を耕してこい」と送り出した。

 なつは十勝農業高校を卒業。送別会も行われ、昭和31年(1956年)の春、菓子職人の修行に出る幼なじみ・雪次郎(山田裕貴)とともに上京した。

 「北海道・十勝編」のテーマは「家族」で「血のつながりのない柴田家に引き取られた戦災孤児のなつが、時にはぶつかり合いながら、どのようにして新しい家族に溶け込み、絆をつくっていくか」を描いた。

 「東京編」のテーマについて、磯CPは「挑戦」とし「再会はしたものの、まだきちんと話し合えていない兄・咲太郎(岡田将生)が1人いるだけの新宿という新しい環境の中で、なつが自分を形成していくステージに入ります」と解説。

 その原動力になるのが、泰樹との“師弟関係”。「泰樹から学んだ開拓者精神で、新しいことにめげずに挑戦していくなつの姿が今後のドラマの大きな核の1つ。泰樹が1人で北海道に渡り、十勝を開拓して柴田牧場を作ったように、なつも上京してアニメーションという生まれたばかりの文化の中に入り、挑戦し、新しいものを作っていきます。十勝で身につけたことを実践していく段階に入ります」と続けた。

 「東京編」も新キャラクターが続々と現れるが、歴代ヒロインとして“朝ドラレジェンド”に名を連ねる山口がキーパーソンに。演じるのは、伝説の劇場・ムーランルージュ新宿座の人気ダンサーとして一世を風靡した岸川亜矢美。引退後は新宿の路地裏に、おでん屋「風車」を開き、女将として店を切り盛りしている。

 第30回(5月4日)、藤正親分こと藤田正士(辻萬長)の説明によると、咲太郎は戦後のマーケットで亜矢美に助けられ、息子のようにかわいがられていた。なつにとって泰樹が“人生の師”になったように、咲太郎にとって亜矢美は大切な存在になっている。

 歴代朝ドラヒロインも次々に登場しているが、山口の起用理由について、磯CPは「『純ちゃんの応援歌』の後、NHKのドラマは連続ドラマが1本ありましたが、25年ほど遠ざかっていましたし、日本のテレビドラマ界を引っ張った方。個人的にもご出演いただきたいと思っていましたし、歴代ヒロインの中からは特に松嶋菜々子さんとともにご出演いただければ素晴らしいと願っていました。その場合、家族を象徴する母親役の松嶋さんとは対照的なキャラクターにしたい。泰樹のように1人で生きていけるようなタフな女性が東京編には登場した方がいいと脚本の大森さんと話をして、山口さんに是非お願いしようということになりました」と説明した。

 今年2月の出演者発表時、山口は同局を通じて「『純ちゃんの応援歌』からおよそ30年、私にとってすべての始まりであり、人生を育んでくれた朝ドラに再会できたことをとても感慨深く思っています」と喜び。「私が演じる亜矢美は、ダンサーを引退した後、おでん屋の女将をしていますが、彼女にとってはおでん屋のカウンターもステージで、人生はエンターテインメントです。毎日を笑顔で輝かせて、誇りを持って生きる人物として演じていますので、楽しみにしていてください」とコメントしたが、文字通り「おでん屋のカウンターがステージ」になっていると、磯CPが明かした。

 「亜矢美は元ダンサーなので、おでん屋の中にいる時は何かしら踊ったり歌ったりしています。毎回、山口さんが『このシーンはこの曲を歌いたい』と、ご自分で当時のことをお調べになって、ご提案してくださるんです。ほとんどが山口さんのアドリブ。基本的にはお店のカウンターの中にいる人なので、立ちっ放しなのも亜矢美らしくない。お店自体が自分のステージだと思っているので、毎回、亜矢美ショーを見ているような感じです。山口さんはそういうところまでこだわって芝居をしていただいて、本当にありがたいと思います。もともと趣味でフラメンコをされていらっしゃいますが、今回はダンスシーンもあるので、ダンスレッスンもかなりの量をこなされたと思います」

 第8週は「なつよ、東京には気をつけろ」(5月20~25日)。なつ(広瀬)は雪次郎(山田)が菓子修行をする新宿・川村屋を訪ね、エキゾチックな雰囲気を身にまとうマダム・光子(比嘉愛未)と再会。光子の好意により、川村屋に住み込みで働くことになる。新生活を始めたなつは、兄・咲太郎(岡田)をよく知るクラブ歌手・カスミ(戸田恵子)に誘われ、近所のおでん屋・風車へ。なつが女将の亜矢美(山口)に兄への思いを話すと、なぜか亜矢美は動揺する…という展開。

 なつを待ち受ける運命は…?そして山口の存在感を堪能したい。

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