芥川賞作品「火花」を漫画化、28日連載開始 「鈴木先生」作者が描く

[ 2016年11月21日 22:35 ]

漫画版「火花」のイラスト(C)武富健治・又吉直樹/小学館
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 お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(36)の第153回芥川賞受賞作「火花」が漫画化され、28日発売の週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載がスタートする。

 描くのは「文芸漫画家」と呼ばれ、日常のささいな出来事や人間の内面描写が得意な武富健治氏。中学教師が主人公で、長谷川博己(39)主演でドラマ化、映画化された「鈴木先生」などのヒット作がある。今邑彩氏の人気推理小説「ルームメイト」の漫画版を同誌で連載したこともある。

 漫画化の計画は今年春頃に浮上。又吉側と編集部の話し合いが進む中で、武富氏の初期作品からのファンだった又吉本人が武富氏にラブコールを送ったという。「武富先生の漫画は文学を読んでいる感覚で読める。分かりやすく伝える必要はなく、漫画版“火花”として成立してほしい」とコメントしている。

 担当編集者によると、武富氏もやる気満々。「火花をかなり読み込んでいて、又吉さん本人に“(小説の舞台となる)2000年代初頭の携帯電話はパカパカ開くタイプでしたっけ”と聞くなど、細かい時代考証を詰めています」という。

 また、28日発売の同誌は「文学特集号」と銘打ち、又吉と女優のん(23)による“文学グラビア”を掲載する。太宰治の「待つ」、谷崎潤一郎の「痴人の愛」、梶井基次郎「檸檬(レモン)」をイメージしたものだという。

 そのほか同誌の連載執筆陣による名作文学のカバー絵や、「コンビニ人間」の村田沙耶香氏とシンガーソングライター岡村靖幸の対談なども掲載される。

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