極楽・山本 吉本復帰もテレビは当面自粛「小さいことから…」

[ 2016年11月21日 05:30 ]

全国ツアー最終公演を行った極楽とんぼの山本圭壱(左)と加藤浩次

 2006年に不祥事を起こして吉本興業から契約解除されたお笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭壱(48)が、古巣の吉本に復帰することが20日、発表された。9月からフリーの立場で、相方の加藤浩次(47)とコンビ活動を再開していたが、これで本格的な復活となる。山本はこの日、都内で行われた全国ツアー千秋楽で被害者や関係者に謝罪。「小さいことから頑張っていきます」と神妙かつ力強く語った。

 全演目を終え山本はスーツ姿で壇上に立った。15都市17公演を完走し、「終わってみればあっという間ですが…」と目を赤くした。06年に未成年女性との不祥事が明るみになり、契約解除を受けて実に10年。加藤に促され「10年前にさかのぼります。ご迷惑をかけた皆さまにこの場を借りて、申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

 続けて加藤が「発表させてもらいます。10日くらい前に、僕と山本と、吉本興業の大崎(洋)社長でお話しさせてもらい“10年たつか。戻ってくるか”という話をいただきました!」と報告すると、「おぉー!」とどよめきが起き、温かい祝福と拍手が送られた。

 自身の過ちで人気者の座から転落。全てを失った。さまざまな地を転々とし、一般の職に就いたり寺に住み込んで働いたりしたが復帰は険しかった。この日も「やっぱり無理かなと思った時もある」と振り返った。しかし周囲の支えがあり、15年に芸人として活動を再開。真摯(しんし)に芸に向き合った。今年7月にはかつてレギュラーだったフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!」に出演。極楽とんぼの活動再開につながった。

 今回のツアーは最後のチャンスだった。2人は時間の許す限り、コントの稽古を重ねた。加藤も多忙の間を縫って、週3、4日は練習した。グータラキャラの山本もとにかく必死。関係者は「今回のライブに全てを懸けていた」と話す。ライブでは元不良や中年の交通整理員など多彩なキャラを演じ分け、客席の爆笑を呼んだ。

 今後は加藤の「一からちょっとずつ」との言葉通り、テレビ出演は当面自粛し、劇場での活動を中心に再起を図る。山本は「山本圭壱、加藤浩次。極楽とんぼをよろしくお願いいたします!」と、やっと果たした本当の復帰に声を震わせながら、心からの叫びを上げた。

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