阪神・岡田監督“お試し期間”終了宣言 5月攻勢へ勝負師色鮮明に「徐々に代えていかなあかん」

[ 2023年5月1日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神2ー4ヤクルト ( 2023年4月30日    神宮 )

<ヤ・神>8回、選手交代を告げる岡田監督(撮影・岸 良祐)
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 阪神は30日のヤクルト戦に敗れ、連勝が3で止まった。手探り状態で戦った3・4月24試合を13勝10敗1分けで終えた岡田彰布監督(65)は「貯金があるっていうのは、ええことちゃうの?はっきり言うて」と総括した上で、同時に“お試し期間”終了を宣言。5月戦線は勝負師色をより鮮明にし、下降線を描く選手は容赦なく引っ込める方針だ。 

 4月最後の試合は打線が相手ドラフト1位・吉村に封じ込まれ、逆に自軍は先発の才木が崩れて敗れた。それでも3・4月は13勝10敗1分けの貯金3。監督に復帰して最初の節目を終え、岡田監督の口調は明るかった。

 「手応えっていうか、まだちょっと探り探りやったしなあ。まあ、でも、貯金があるっていうのは、ええことちゃうの?はっきり言うて」

 開幕4連勝で発進した“岡田丸”。月の中盤にかけて貧打に苦しみ、守護神・湯浅が離脱をするアクシデントにも見舞われた。決して満足のいくチーム状態ではなかったが、安定した守備をベースに3連敗以上しなかった。成績に一定の満足を口にした指揮官。一方で、5月の戦いに話が及ぶと、一転して言葉が厳しくなった。

 「もう、お試し期間というか、そういうのはもうないよな。いろいろと」

 暗に示しているのは「6番・右翼」の役割だ。だからこの日、4試合連続でそのポジションを任せた井上が2打席連続三振に倒れると、すぐにベンチに引っ込めた。今カード初戦の初回に2点適時打を放った後、11打席で8三振を喫する大ブレーキ。27日の巨人戦で3安打を放ち、この3連勝に貢献した点を評価して起用を続けたものの、今後は白紙。状態がいい選手を日替わりで使うと示唆した。

 「まだまだチームも落ち着かんしな。そら6番とかでもなあ。やっぱりまだ固定できないわ。5月に入ったらある程度、(固定を)やっていかなあかんと思うけどな。なかなか長続きせえへんもんな。だから、いい時に使わんと。徐々に代えていかなあかんわな。その辺はな」

 ドラフト1位の森下で開幕した「右翼」はルーキーの不振降格の後、板山、島田、井上が入り乱れて競った。打撃が武器の井上が一歩リードしたかに見えたが、直近の不振でその座を手中に収めるところまではいかなかった。大砲候補もそれを認識し、「練習するしかない。本当にそれだけだと思います」と、巻き返しを誓った。

 指揮官が掲げるのは、調子が悪かったら使わないという明確なスタンス。それは他の選手に対しても同じだ。これまでの好々爺(や)然とした雰囲気を捨て、勝負師へと変わる。(倉世古 洋平)

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