侍・村上 「ホッとした」待望初安打!開幕15打席目ようやく 不安一掃!「自信を持ってやっていく」

[ 2023年3月11日 23:05 ]

WBC1次ラウンドB組   日本10―2チェコ ( 2023年3月11日    東京D )

WBC1次R<日本・チェコ>8回、安打を放ちペッパーミルポーズの村上(撮影・光山 貴大)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は11日、1次ラウンドB組が東京ドームで2試合が行われ、ナイターで日本は第3戦となるチェコ戦に臨んだ。村上宗隆内野手(23=ヤクルト)は「4番・三塁」で先発出場。待望の大会初安打を放ち、チームは10-2でチェコを下し、3連勝とした。

 第1打席は見逃し三振、第2打席、第3打席は四球。第4打席は見逃し三振で、開幕から14打席無安打と重苦しい空気で迎えた8回。先頭で打席に立ち、追い込まれながら3球目をとらえて右前打を放った。球場中からはひときわ大きな歓声が挙がり、日本ベンチもナイン総出で大喜び。一塁上で村上は安どの表情を浮かべ、「ペッパーミル」パフォーマンスも披露した。

 初安打をマークし「嬉しかったです!素直にうれしかった」と声を弾ませた。「そろそろ打ちたいなと思ってましたけど、今日やっと1本出て。また明日からみんなに乗って僕も打線として役割を果たせるように頑張りたい」。打った瞬間は球場やベンチから大歓声が起き「ここまで長く、いろいろと言われたり、周りの期待がある中での打席ってなかなかなかったと思うんですけど…。こうしていろんな方に喜んでもらえたり、周りの方も少しはホッとしたと思いますし、僕自身も少しホッとした」と話した。

 前の打順に座る大谷は「進塁打だったり、犠牲フライだったり、そういうところで“ナイス!”とか“そういうの大事だよ!”って言ってもらって…」と激励してくれていたという。「(初安打が出た時は)ナイスヒットって言ってもらいました」と声をかけられたことを明かした。

 一方、なかなか安打が出ず、周囲を気遣わせてしまったことに「すごくイヤでしたね…」と申し訳ない思いでいっぱいだった様子。「なかなかチームでもそういうことを味わうことがなかったですし…逆に打てよとかそういった言葉をかけられる方が楽になったと思いますけど。これも経験なので。プラスにとらえたい」とした。

 「これからが勝負なので…打てなかったことはすごく反省してますけど、前を見て、しっかり結果を残して。チームがとにかく勝てるように。打てなくてもチームプレーとか走塁の意識、次の打者につなぐことで貢献できたらと思います」と見据えた。

 「ボールは見えてると自分では思ってるんですけど、ストライクゾーンがまだちゃんとつかめてなかったり。見逃したボールがストライクって言われたり、そういう揺らぎがあったんですけど、これも国際大会。自分の感覚を大事にしながら、迷うことなくスイングしたい」と国際大会ならではの難しさを痛感していたことを吐露。ただ「映像確認したらそこを通ってるし、感覚は合ってるんだと。自信を持ってやっていきたい」と自らを鼓舞した。

 ヌートバー、近藤、大谷の後ろについて「やりがいすごくある。今のところ僕しか打ってない打順。3試合終わりましたけど、優勝まで4試合、この経験を活かしながら勝ちに貢献したい」と4番のプライドをのぞかせた。

 開幕から前日の韓国戦まで、2試合10打席無安打と打撃不振に苦しんだ。韓国戦では、ツイッター上で、06年の第1回WBCで不調だった福留孝介(当時中日)が準決勝・韓国戦で「生き返れ!」という実況とともに放った先制2ランになぞらえてファンが復調を願った「生き返れ村上」がトレンド入りした。

 韓国戦では6回無死満塁から左翼へ犠飛。「凄いチャンスで回ってくるので、何とか思い切り振ろうという意識で打席に入った。最低限のことができたことはいいのかな」。日本選手最多の56本塁打を放った昨季はレギュラーシーズンで記録しておらず、2年ぶりの犠飛。3回は1点を追う無死二、三塁から大谷が申告敬遠され、意地を見せる満塁機で遊飛に倒れていた。

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