阪神・青柳 開幕投手に 岡田監督から初めて「そら決定でいいよ、そら分かるやんか」

[ 2023年3月11日 05:15 ]

オープン戦   阪神6-0日本ハム ( 2023年3月10日    甲子園 )

<神・日>4回無失点の好投を見せた青柳(撮影・北條 貴史)
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 大役決定にふさわしいパフォーマンスを披露した。今春3度目となる実戦の日本ハム戦に先発した阪神・青柳は、4回3安打無失点と好投。落ち着いたマウンドさばきでアウトを量産した。

 「前回よりは良かったかなという思いはある。やっぱりまだ高さだったりコースだったり、去年のシーズン中とは違う」

 投球内容に納得していなくてもスコアボードに0を刻み続けた。1、2回を3者凡退でスタートすると、3回は先頭の木村に右前打を許したがセットポジションの間合いを微妙に変えながら一塁けん制で走者を刺した。

 「(ボールを)長く持ってのけん制だったり、バリエーションが増えた」

 今春キャンプで盗塁王5度の実績を誇るOBの赤星憲広氏から学んだ、スタートを切りにくいけん制の間や駆け引きを実践。その後、2連打で1死一、三塁とされたが1番・矢沢を空振り三振、続く五十幡を遊ゴロに仕留めピンチを脱した。この回は実質3連打を浴びながら、配球とマウンドさばきで得点を許さなかった。

 昨季は2年連続の最多勝を獲得するなど、投手3冠を達成。名実ともにチームの大黒柱に成長した。試合後、順調な調整ぶりを見届けた岡田監督から初めて「そら(開幕投手は)決定でいいよ、そら分かるやんか」と告げられた。

 この日は、31日にあるDeNAとの開幕戦と同じ金曜日。当の本人も逆算して調整を進めてきた。昨季は初めて開幕投手に指名されながら、直前で新型コロナウイルスに感染。あの悔しい思いは今でも忘れることはない。「開幕戦はチームの顔。勝たないと意味がないと思っている。その日がくるまで順調に調整するだけ」。調整登板は残り2度。23年の開幕は、今度こそ青柳の1球目からスタートする。(石崎 祥平)

▽阪神・岡田監督の開幕投手指名
 ★04年井川 03年12月2日、そろって出席した兵庫県スポーツ特別賞贈呈式のスピーチでサプライズ指名。「当然、投げることになると思います」
 ★05年井川 04年12月7日、仰木彬氏の野球殿堂入り記念パーティーで明言。「(開幕戦を)エースで勝つというのは当然のこと」
 ★06年井川 05年11月11日、安芸秋季キャンプで「やっぱり井川中心でやってもらわんとな」。ポスティング制度でのメジャー挑戦を訴えるエースを「当然、来季も戦力」と5年連続大役の既定路線は変えず。
 ★07年下柳 前年オフに井川が退団。開幕前日の3月29日「何日か前に(開幕ローテの)6人を呼んで、順番を言った。一番いいピッチャーが開幕に投げるのは当たり前。『開幕は任せた』の一言よ」
 ★08年安藤 開幕3日前の3月25日、全体練習前のミーティングで通達「開幕投手?投げる投手には伝えた。新聞には勝手に名前が出てるけどな。直接?そうや。毎年のことやからな」

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2023年3月11日のニュース