広島即戦力新人投手2人 上々デビューで先発枠参戦だ ドラ5河野2回無失点 ドラ3益田も無安打ピッチ

[ 2023年2月24日 05:00 ]

練習試合   広島0-1楽天 ( 2023年2月23日    コザしんきん )

<広・ロ>2回無失点の好投を見せた河野(撮影・奥 調)
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 広島の即戦力新人2人が23日、楽天との練習試合(コザしんきん)でそろって初の対外試合に臨み、ともに2回無失点で上々のデビューを飾った。先発したドラフト5位・河野佳投手(21=大阪ガス)は2安打、6回から登板の同3位・益田武尚投手(24=東京ガス)は無安打に封じた。それぞれ日南1次キャンプで黒田博樹球団アドバイザーから得た助言を実践。先発枠争いへの参戦も視野に開幕1軍入りへ好発進した。

 先発の河野はカットボールがさえた。初回は坂倉の二盗阻止にも後押しされて打者3人で終了。2回先頭の浅村はカウント2―2からカットボールを真ん中低めに決めて見逃し三振を奪った。2死一塁でもウレーニャに対して外角低めのカットボールで遊ゴロに仕留め、計2安打されても2回25球で零封した。

 「緊張感はあったが、自分の持ち味が出せた。(カットボールは)全体的にカウント別で投げるところや、意識の仕方というのは変えている」

 宮崎・日南キャンプでは球団アドバイザーを務めるOBの黒田氏から武器とするカットボールの使い方について助言された。特に右打者と左打者ではイメージを変えて投げることが大切だと教わって実践。好結果につながり、自信を深めた。

 「(カットボールを)ストライクゾーンに投げて、まだ怖さはあるが、2イニング投げてみて、いけるんじゃないかと思った」

 益田はグラウンド整備明けで同じ“先発想定”の6回から登場。黒田氏直伝のツーシームを試投した。先頭の黒川に対してカウント0―1から外角へボール。7回先頭のウレーニャとの対戦でも3球目に使って内角高めに外れた。社会人時代は封印していた球種に再挑戦。投球の幅を広げるため継続して磨きをかける考えだ。

 「悪くなかった。ボールになったが、右打者のインコースにも投げられた。これからもっと使っていって慣れていけたら」

 試運転とあって全23球のうちツーシームは2球のみにとどめた。スライダー、カーブなどの変化球を有効に使い、2回で許した走者は1四球だけ。併殺を取って打者6人で終わらせ、「自分のやることがしっかりできた」とうなずいた。

 新井監督は2人の好投に「上出来でしょう」と評価した上で今後については「(先発、救援)両方をにらんで、まずは複数イニングを投げて見させてもらいたい」と適性を見極める方針を示した。起用法はこれからでも、即戦力として計算に入ってきたことは間違いない。(長谷川 凡記)

 ◇河野 佳(かわの・けい)2001年(平13)8月23日生まれ、兵庫県出身の21歳。広陵では2年夏と3年春に甲子園出場。大阪ガスでは21年の日本選手権で優勝し社会人年間表彰で最多勝、最優秀防御率、ベストナインの3冠。22年ドラフト5位で広島入り。1メートル75、82キロ。右投げ右打ち。

 ◇益田 武尚(ますだ・たけひさ)1998年(平10)10月6日生まれ、福岡県出身の24歳。嘉穂では甲子園出場なし。北九州市大を経て東京ガスに進み、1年目の21年都市対抗で153キロを計測し優勝に貢献。22年ドラフト3位で広島入り。1メートル75、83キロ。右投げ右打ち。

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