侍・宇田川 投球も注目度もアゲアゲ!激変ブルペンにダルうなった「手の届かないところにいってしまった」

[ 2023年2月24日 05:00 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2023年2月23日    サンマリン宮崎 )

23日、ダルビッシュ(右)の前でブルペン投球する宇田川
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 「囲む会」からアゲアゲです。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの宇田川優希投手(24)が23日、宮崎強化合宿でのブルペン投球で激変した姿を見せた。合宿当初は調整遅れや精神的重圧で力を発揮できなかったが、ダルビッシュ有投手(36)らの計らいで開催された投手会「宇田川さんを囲む会」をきっかけに変身。投球とともに知名度も急上昇中だ。

 笑顔が戻った。ブルペン投球を終えた宇田川は、ダルビッシュに「どうだった?」と聞かれ、自信ありげに「まあまあです」と返答。「あれで?」と突っ込まれると、周囲で起きた笑いと同じように、白い歯を見せた。

 昨年の日本シリーズで最速159キロを計測した直球が戻り、フォークは鋭く落ちた。30球。圧巻の投球練習だった。指先にやや力を入れることでWBC使用球へも適応。真横に置いた椅子に座って見つめていたダルビッシュには「凄かった。精神的なところはパフォーマンスに影響すると感じた。手の届かないところにいってしまった。逆にピッチャー陣の中心になっちゃって」とまで称えられた。

 オリックスでは体重100キロ超で2月を迎え、中嶋監督から調整不足を指摘された。強化合宿でも第1クールはダイエットメニューが課され、スター選手の中で「気疲れが出ている」と戸惑いを打ち明けていた。だが「なじめないみたいな感じでモジモジしていた」と感じたダルビッシュの行動で、一気に流れが変わった。

 20日に開催した投手陣の決起集会。「宇田川さんを囲む会」と命名し、その様子を自身のSNSで発信すると注目度は急上昇し、宇田川のインスタグラムのフォロワーが2日間で4000人も増えた。SNSでは「宇田川Japan」が注目ワード入り。一気にチームに溶け込み、この日は投球の輝きも取り戻した。

 15人目の投手として滑り込みで選出された、侍ブルペン陣の秘密兵器は「球に自信があったので何も気にせず“僕の球を見てくれ”って気持ちで投げました。褒めてもらえました」と手応え。山本には減量中に白米を隠しながら食べる様子をSNSで暴露されたが、中嶋監督に向け「いい投球をして許してもらおうと思います」とすっかり吹っ切れた。(神田 佑)

 ▽宇田川さんを囲む会 20日夜に開催され、投手陣14人が全員参加。キャンプ地・宮崎出身の戸郷が地の利を生かし、焼き肉店の予約とタクシーの手配を請け負った。食事会後、ダルビッシュが自身のSNSに「宇田川さんを囲む会に参加させていただきました!宇田川さん、ご馳走様でした!(原文まま)」と投稿。中心で腕を組む笑顔の宇田川を囲む集合写真を添付した。

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2023年2月24日のニュース