野球殿堂入りのランディ・バース氏 NPB「実働」5年で残した驚異の数字 最強助っ人を記録で振り返る

[ 2023年1月13日 15:10 ]

驚異の打棒で1985年の阪神を日本一に導いたバース(左)と掛布の最強コンビ
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 1985年の阪神の日本一に貢献し、2度の3冠王に輝いたランディ・バース氏(68)が13日、エキスパート表彰で野球殿堂入りすることが決まった。阪神に在籍したのはシーズン途中加入した1983年から88年の6年間。ただ、88年シーズンは家庭の事情でわずか22試合の出場となっており、実働は5年といってもいい。「史上最強の助っ人」と称されたスラッガーの足跡を数字で振り返ってみる。

 まず、1985年と1986年の3冠王は特筆に値する。2年連続は、全く同じ年にパ・リーグで獲得した落合博満(当時ロッテ)、王貞治(巨人、73、74年)と3人だけ。数字も群を抜いており、バースは1年目が打率・350、54本塁打、134打点、2年目になると打率・389、47本塁打、109打点と他の追随を許さなかった。

 特に86年に残した打率・389は、シーズン年間最高打率として今も破られていない。開幕直後こそ出遅れたものの、徐々に調子を上げ、7月17日の前半戦終了時には打率・399をマーク。史上初の4割打者誕生が現実味を帯びていた。日米通算4367安打を放ったイチロー(当時オリックス)が史上初のシーズン200安打を達成した1994年の打率が・385だけに、バースの凄さが分かる。

 あの王貞治と肩を並べる7試合連続本塁打もプロ野球記録。江川卓(当時巨人)が挑んだ真っ向勝負に場外弾で応えた一撃は、今も語り草になっている。あまり知られていないのは、こちらもプロ野球記録の13試合連続打点。1981年から88年までタイトル対象になっていた勝利打点でも、85年に記録した「22度」は歴代最多となっている。

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