バース氏 阪神・岡田監督にエール「優勝してくれると信じている」「試合をぜひ見たい」

[ 2023年1月13日 16:26 ]

<野球殿堂入り>ビデオレターを寄せたバース氏(撮影・白鳥 佳樹)
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 野球殿堂博物館は13日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰のプレーヤー部門では元DeNA監督のアレックス・ラミレス氏(48)、エキスパート部門では元阪神のランディ・バース氏(68)が選ばれた。また、特別表彰で作曲家の故古関裕而氏が選ばれた。

 バース氏が米国オクラホマから寄せたビデオメッセージは以下の通り。

 ―殿堂入りが決まったが。
 「日本の野球殿堂に選ばれて、とても名誉を感じている。野球ファンの皆さん、ありがとう。阪神タイガースでプレーできたことに感謝している。阪神は日本一のチームだと思っている。そしてファンも日本一だ。私をスカウトしてくれた安藤統男監督と本多達也通訳にも感謝している。安藤さんは私にとって日本での最初の監督で、常に近くで支えてくれた。今この場にいるのも安藤さんと本多通訳のおかげだ」

 ―85年の思い出を。
 「タイガースは素晴らしいチームだった。掛布雅之、岡田彰布、真弓明信とホームランバッターが揃っていた。タイガースでプレーするのは楽しかったし、チーム全員との関係も良好だった。特に掛布、岡田、真弓とは多くの時間を一緒に過ごした。もちろん川藤幸三も。阪神での経験は素晴らしかったし、とても楽しかった。吉田義男監督の采配もいつも的確だった。状況に応じた代打起用、投手の起用法も素晴らしかった。われわれを日本一に導いた偉大な監督、とても尊敬しています」

 ―日本で成功できた理由は。
 「1年目はスロースタートだったが、安藤さんがいろんなアドバイスをしてくれた。一番大きかったのは並木輝男打撃コーチの存在だった。コースに逆らわずセンターからレフトに打つことを辛抱強く教えてくれた。今の自分があるのは並木コーチのおかげだと思っている」

 ―適応で苦労したことは。
 「米国ではストレートで来るカウントでも、日本ではフォークやチェンジアップ、スライダーが来るので、慣れるまで非常に対応に苦しんだことを覚えている。速球で攻めてこないことに慣れれば慣れるほど、結果もついてきたと思う」

 ―最も印象に残った本塁打は。
 「ファンの皆さんはバックスクリーン3連発を覚えていると思う。それもそうだが、私にとって一番印象深かったのは、後楽園で打った場外ホームランだ」

 ―史上最高の助っ人と呼ばれているが。
 「多くのホームランを打ったことで言っていただいていると思うが、非常に名誉なことだ。すべては並木コーチのおかげです。私以外にも当時素晴らしい打者がたくさんいました。とにかく日本でプレーする機会をいただけて感謝している」

 ―監督に復帰した岡田さんにエールを。
 「監督に復帰して大変喜んでいます。タイガースにはリーダーが必要です。一緒にプレーしたころとはチームカラーが全く違うが、投手を中心に守りを固め、岡田さんらしいチームづくりをし、優勝してくれると信じている。応援しています。今年中に日本に行き、岡田阪神の試合をぜひ見たいと思っている。会っていろいろ話をしたい」

 ―昨年3冠王のヤクルト村上選手についてはどう見ているのか。
 「彼のことはよく知っている。打撃のタイトルを3つ取るのは簡単なことではない。非常に難しい仕事です。3冠王はシーズンを通して集中しないと達成できることではない。WBCでは彼だけでなく、日本代表チームのパフォーマンスをしっかり見たいと思っている」

 ―WBCで日本が優勝するために必要なことは。
 「日本代表には素晴らしい選手が揃っています。一球一球に集中し、ミスを犯さなければ、日本が優勝するチャンスは十分にあると思っている」

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2023年1月13日のニュース