広島・秋山 日本選手最年長の35歳首位打者へ恩師の西武前監督・辻発彦氏が太鼓判

[ 2023年1月13日 05:00 ]

海を背にサンドスキー場の砂山を駆け上がる秋山(右)(撮影・篠原岳夫)
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 静岡県下田市の吉佐美運動公園で自主トレ中の広島・秋山が、昨季限りで西武監督を勇退した辻発彦氏の電撃訪問を受けた。復活を期待された秋山は、自身と同じ35歳シーズンの93年に日本選手最高齢タイの首位打者を獲得した恩師に大きな刺激を受け、肩を並べる最高齢記録でのタイトル獲得を見据えた。

 「辻さんが“もう一丁”と言ってくれて盛り上がった。わざわざ来てくださってありがたいです」

 恩師から約20分間、内野ノックを受け、こうべを垂れた。17~19年の3年間、西武で共闘。辻氏は昨季限りで監督を勇退し、メジャー帰りの秋山は昨季途中に広島へ加入も、固い絆は不変。「自分で衰えを感じてしまったら先が見えてくるぞ」という恩師の言葉に、「こうして実体験を聞けるのはありがたい」と何度もうなずいた。

 4月に35歳を迎える秋山にとって、「生きる教材」だ。同じ35歳シーズンの93年に辻氏は打率.319で自身初の打撃タイトルとなる首位打者&最高出塁率(.395)の2冠を獲得。35歳シーズンでの首位打者獲得は、川上哲治や長嶋茂雄らに並ぶ日本選手最高齢記録だ。秋山は「前例があれば、できる可能性がある」とタイトル奪取を視野に入れた。「フルシーズン出ることによって、結果を出してくれるでしょう」と辻氏。希代の安打製造機が、恩返しの一打を積み重ねる。

 《辻氏と絶大な信頼関係》秋山は辻氏が西武監督に就任した17年から3年間、ともに戦った。辻氏はレギュラーシーズン計429試合のうち、353試合で秋山を「1番・中堅」で起用。「周囲に対して厳しいことも言える」と19年には主将を任せるなど、絶大な信頼を置いた。秋山は3年連続で最多安打のタイトルを獲得するなど、強力打線をけん引。17年には打率.322で首位打者に輝き、18、19年にはリードオフマンとしてパ・リーグ連覇に貢献した。

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2023年1月13日のニュース