アストロズ、WS初ノーノー継投 4投手で前夜5発の強力打線ねじ伏せた

[ 2022年11月4日 02:30 ]

ワールドシリーズ第4戦   アストロズ5-0フィリーズ ( 2022年11月2日    フィラデルフィア )

<フィリーズ・アストロズ>先発で6回無失点の好投を見せたアストロズのクリスチャン・ハビエル(AP)
Photo By AP

 アストロズは2日(日本時間3日)、ワールドシリーズ第4戦で先発のクリスチャン・ハビエル投手(25)ら4投手の継投による無安打無得点を達成し、5―0でフィリーズを下し2勝2敗とした。ワールドシリーズでは56年にヤンキースのドン・ラーセンが唯一の完全試合を達成しており、無安打無得点は2度目で、継投では初めてとなった。

 前夜にシリーズ最多に並ぶ1試合5本塁打と大暴れしたフィリーズ打線を、アストロズ投手陣が完璧にねじ伏せた。先発ハビエルは6回無失点、2四球。「観戦に来ていた両親に、前日“お前はノーヒッターになる”と予言されていたんだ」と殊勲の右腕は笑った。

 最速は95・9マイル(約154キロ)だったが、捕手バスケスは「今まで見た中で最高の直球だった」と振り返る。全97球中、72%の70球を直球が占めた。スライダーが26%の25球で、ほぼ2球種で強力打線を手玉に取った。

 ドン・ラーセン以来のノーヒットノーランが期待されたが、ダスティ・ベーカー監督は迷いなく継投策へ。「これが2022年の野球だ」と説明した。アブレイユ、モンテロ、プレスリーの3投手が1イニングずつ、最後まで無安打に抑え、計14三振を奪ってみせた。

 10代の頃は外野手で芽が出なかったが、マイナーからはい上がってきたハビエルは「将来が約束されてなくてもベストを尽くしてきた」。長い歴史を誇るワールドシリーズにその名を刻み、2勝2敗のタイに戻した。

 ≪同一シーズン2度は史上初≫アストロズは6月25日のヤンキース戦に続く2度目の継投ノーヒットノーラン達成で、同一シーズン2度は史上初めて。前回も先発はハビエルで、抑えはプレスリーだった。ポストシーズンでの無安打無得点は、10年の地区シリーズ第1戦でフィリーズのロイ・ハラデーがレッズ相手に演じて以来、3度目。その試合で敗れたレ軍の指揮官が、現アストロズのベーカー監督だった。

 ≪17イニングぶり得点 5回一挙5点≫アストロズ打線は5回に好投のハビエルに応えた。3連打で無死満塁とし、アルバレスの押し出し死球で先制。17イニングぶりに得点すると、4番ブレグマンが2点二塁打で続くなど、一気に攻勢に出てこの回5点を奪った。今ポストシーズン3本塁打、11打点と勝負強さが光るブレグマンは「みんながバトンをつないだ。無安打無得点は特別な瞬間だったが、最も大きいのは勝ったこと」と喜んだ。

続きを表示

2022年11月4日のニュース