阪神ドラ1・森下「打率3割・25本塁打」宣言 長嶋&清原に次ぐ史上3人目快挙目指す

[ 2022年10月22日 05:15 ]

目標を書いた色紙を手にポーズを決める中大・森下(撮影・平嶋 理子) 
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 阪神からドラフト1位指名された中大・森下翔太外野手(22)が21日、東京都八王子市内の多摩キャンパスで岡田彰布監督(64)らから指名あいさつを受けた。早くも1年目の来季目標にはプロ野球界で過去に2人しか成し遂げていない新人での「打率3割・25本塁打」に設定。岡田阪神と猛虎の未来を担う未完の大器が自慢のバットでドデカい夢の実現に挑む。

 運命の一日から一夜明けた。ドラフト1位指名から約18時間後に森下は岡田新監督と初対面。「よろしく」。新指揮官から求められてガッチリ握手を交わした。当然、22歳の大器は緊張した様子だった。しかしテレビカメラの前に立つと表情は一変。打席内と同様に堂々とした姿で言葉を発した。

 「(打率)3割、ホームランも25本以上打てれば新人王も視野に入ってくると思います。自分が成績を残せばチームもいい成績になる。具体的な(数字)を掲げたい」

 将来の夢は「3冠王」ながら1年目の具体的な目標には「打率3割、25本塁打」を掲げた。見据える先には虎のレジェンドと中大の2学年上である牧(DeNA)の存在があった。岡田監督は入団1年目の80年に打率・290、18本塁打で新人王を獲得。一方の尊敬する先輩の牧は打率・314、22本塁打を誇った。同じ右打者の共通点はある。その2人が1年目に記録した成績を超えられれば必然的に「新人王」も視野に入ってくる。

 身長1メートル82、体重90キロの立派な体格。高校通算57本塁打、大学通算9本塁打が証明するように長打力がセールスポイントだ。本拠地の甲子園は右打者の“味方”となる「浜風」も後押しする。「日本人選手で20本以上の選手がね。クリーンアップ3人が打てるとなったらすごい戦力になる。特に長距離という意味でも期待している」。新監督は本塁打量産にも胸を膨らませていた。

 その一方で魅力は長打力だけではない。牧をほうふつとさせる広角打法に加えて俊足も武器の一つだ。「逆方向にも長打を打てるのが自分の魅力」。打率への期待も十分。その特徴に関して新監督も「柔軟性のある打ち方をしている」とアベレージにも太鼓判を押した。

 自然と口からこぼれる評価を背に聖地での躍動を思い描いた。「期待を裏切らないプレーができたら。1年目から活躍して、一日でも早くファンの方々に名前と顔を覚えてもらえるように頑張りたい」。プロ入りの夢は実現。猛虎の将来を担う大砲候補が輝く未来を切り開く。(石崎 祥平)

 ◇森下 翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、神奈川県横浜市出身の22歳。小1で野球を始め、日限山中では「戸塚シニア」でプレー。東海大相模では1年夏から中堅手としてベンチ入りし、3年春に選抜出場。中大では1年春、4年春にベストナイン。1メートル82、90キロ。右投げ右打ち。

 ○…岡田監督の現役時代、阪神で新人の80年は108試合に出場。109安打、18本塁打、54打点の打率・290で、69年田淵幸一以来チーム3人目の新人王を獲得。主に三塁を守り、シーズン後半には5番打者を務めた。

 ○…牧(D)は新人の21年、137試合で153安打、22本塁打、71打点、歴代新人3位の打率・314をマーク。新人王は栗林(広)に譲ったが、8月25日阪神戦での新人初のサイクル安打。

 ○…新人選手の打率3割以上は、前出21年の牧まで12人。25本塁打以上は、03年村田修一(横浜)25本まで6人。両方の達成は58年長嶋茂雄(巨)打率・305、29本と86年清原和博(西)打率・304、31本の2人だけ。

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