彼の隣からまたドラ1誕生か… ノースアジア大・渡辺勇伸が1年生でタイトル獲得 富士大・金村からも安打

[ 2022年9月20日 14:30 ]

ベストナインに輝いたノースアジア大・渡辺(右)と富士大・金村(撮影・柳内 遼平)
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 北東北大学リーグの最終日が18日、岩手県の雫石総合運動公園で行われ、ノースアジア大は1―4で岩手大に敗れた。昨夏の甲子園に出場したノースアジア大明桜出身の渡辺勇伸内野手(1年)は「2番・三塁」で出場し、3打数1安打でシーズンを終幕。表彰式では三塁手のベストナインに選出された。

 「めちゃくちゃうれしい。本当に獲れてよかった。打率がそんなによくなかったので、次はぶっちぎりでベストナインを獲りたいと思います」 

 忘れられないヒットがある。昨夏の秋田大会や甲子園で好守の三塁手として活躍した渡辺。進学した地元・秋田のノースアジア大では1年春から指名打者のレギュラーを獲得し、今秋は本職の三塁手に活躍の場を移した。9月10日には今秋のドラフト1位候補に挙がる富士大の右腕・金村尚真投手(4年)と対決。第2打席で直球を弾き返し、中前に抜けようかという二塁内野安打をマークした。

 東北屈指の好投手は自信とともに新たな課題を渡辺に授けた。8回に無死満塁で迎えた第3打席は内角のスライダーで空振り三振に倒れた渡辺。失投すれば長打の可能性が高まる内角。それでも金村は絶対の自信を持って切れ味鋭いスライダーを投げきった。「アマチュアトップクラス」を体感した渡辺は「ギアを上げたら全然球の質が違った。レベルの高さを感じました」と舌を巻いた。
 岩手大との最終週は2戦で8打数3安打3打点と活躍。リーグの三塁手の中で一番高い打率・267と、9試合で6打点の勝負強さ、堅実な守備を評価されてベストナインに輝いた。今春の時点では「卒業までにベストナインを獲りたい」と意気込んでいたが、次の目標を「首位打者を獲れるように」と上方修正した。

 表彰式では最優秀防御率賞と優秀選手賞を受賞した富士大・金村とツーショットも実現。昨年はノースアジア大明桜でチームメートだった風間球打がドラフト1位でソフトバンクに入団。今年もまた、彼の隣にいた投手が「ドラ1」で名前を呼ばれるかもしれない。(柳内 遼平)
 
 ◇渡辺 勇伸(わたなべ・ゆうしん)2004年2月18日生まれ、秋田県秋田市出身の18歳。小3から野球を始め、桜中では「秋田シニア」でプレー。2学年上の兄・浩伸さんは秋田商、桐蔭横浜大で内野手としてプレー。50メートル走6秒3。遠投90メートル。1メートル74、72キロ。右投げ左打ち。

 ☆北東北大学リーグ表彰選手
【最優秀選手賞】青森大・内山 透吾
【優秀選手賞】富士大・金村 尚真
【首位打者賞】富士大・松尾 翼
【最多本塁打賞】八戸学院大・田中 海里
【最多打点賞】富士大・山城 裕飛
【最優秀防衛率賞】富士大・金村 尚真
【ベストナイン投手】青森大・内山 透吾
【ベストナイン捕手】八戸学院大・竹本 江希
【ベストナイン一塁手】青森大・八戸 康冶
【ベストナイン・二塁手】富士大・松尾 翼
【ベストナイン三塁手】ノースアジア大・渡辺 勇伸
【ベストナイン・遊撃手】岩手大・鈴木 隆世
【ベストナイン・外野手】青森大・名原 典彦
【ベストナイン・外野手】ノースアジア大・吉田 球太
【ベストナイン・外野手】青森中央学院大・高城 智大
【ベストナイン・指名打者】青森大・滝本 飛雄馬

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2022年9月20日のニュース