巨人・菅野7回1失点で9勝 3位阪神、広島にゲーム差なしで並んだ

[ 2022年9月20日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―3DeNA ( 2022年9月19日    東京D )

<巨・D>9勝目を挙げた菅野。打者はソト(撮影・島崎 忠彦)
Photo By スポニチ

 5位の巨人は19日のDeNA戦で快勝し、3位の阪神、広島とゲーム差なしに迫った。エースの菅野智之投手(32)が7回5安打1失点の好投で9勝目。打線も4本塁打で援護した。原辰徳監督(64)の政権下で一度も逃したことがないクライマックスシリーズ(CS)進出に向け、残り8試合も力を振り絞る。

 まだ戦いは終わらない。2年連続となる失意のV逸から一夜。原監督は、今永とのエース対決を制した菅野を「流れを渡すことなく、初回の1点でしっかりと抑えてくれた」とねぎらった。

 今季初めて中5日での先発。初回先頭の桑原に初球を左中間二塁打とされ、1死三塁から佐野に右前適時打を浴びた。前回登板の13日ヤクルト戦でも塩見に初回の初球を被弾しており、お立ち台で「たぶん、この後監督に怒られると思います」と苦笑交じりに振り返った6球での失点劇。それでも3回1死から11人連続アウトと尻上がりに調子を上げ、7回5安打1失点に抑えた。今永に投げ勝ち「無四球が一番良かった。三振も要所で取れましたし、ピッチングらしいピッチングが、しっかりできた」とうなずいた。

 先発マウンドに立った午後2時。東京ドームから約30キロ離れた埼玉県所沢市のベルーナドームでは「僕にとっての理想のエース像」と敬愛する内海が引退試合のマウンドへ上がっていた。2度の最多勝に輝いた前エースとは13年から6年間プレー。真摯(しんし)に野球に取り組む姿勢から多くを学び、エースの座を受け継いだ。18年オフに内海が西武に移籍した際にはロッカーも継承し、現在も使用。8月に左腕が引退を表明した際には「文章に残したかったので」とあえて電話ではなく、LINEで「内海さんがジャイアンツに残してくれたいいものをしっかりと残していけるように」と思いを伝えた。

 内海がエースとして君臨していた07年にCSが導入された。原政権下ではCS進出を逃したケースはない。まだ5位ながら、この日試合のなかった阪神、広島にゲーム差なしで並んだ原監督は「毎回毎回、どういう結果であっても、明日はまたファイティングポーズをとって集中して戦いたい」と気を引き締めた。残り8試合。秋のデッドヒートは続く。(花里 雄太)

 《巨人残り8戦全勝なら自力CS》巨人が勝ち3位の阪神、広島とのゲーム差がなくなった。巨人は残り8試合に全勝すると72勝68敗3分けの勝率.514。阪神、広島が残り全勝した場合の勝率.507を上回り、自力でCS圏内の3位以上を決めることができるため、CSクリンチナンバーは1つ減って8になった。また、広島には13勝12敗と勝ち越しているため(阪神には負け越し)、勝率3位で並んだ場合もCS進出となる。なお、原監督のBクラスは06年の4位だけ。CSが始まった07年以降には一度もなく、進出を逃すと初になってしまう。

続きを表示

この記事のフォト

2022年9月20日のニュース