中畑清氏 セ・リーグの緊迫3位争い 攻撃陣の勢い違う巨人を推す

[ 2022年9月20日 05:30 ]

<巨・D>2回、勝ち越し2ランの大城(右)を迎える中田(右から3人目)ら巨人ナイン (撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 【キヨシスタイル!】ちょっと前までパ・リーグの上位3球団がゲーム差0で並んでいたかと思ったら、今度はセ・リーグ。こっちは3位争いだけどね。

 残り試合は勝率差で5位の巨人が8試合で一番多く、3位に並ぶ阪神と広島は6試合。ここから先はドッキドキのCS出場権争いになる。

 どこが日本シリーズへの挑戦権をつかむか。私は巨人を推すね。OB会長としての願望じゃないよ。現状のチーム状態を比べたら、3球団の中で一番勢いがある。

 野球は点取りゲーム。投手陣が頑張っていくら最少失点に抑えても、打線が点を取らなきゃ勝てない。その点で今の巨人は4番に座った中田が中心になってさ。主砲の一振りでチームに活を入れる形ができている。

 不振を極めていた岡本和も5番に下がって少し肩の荷が下りたのかな。中田に引っ張られる形で少し良くなってきている。さらにポランコ、ウォーカーの両外国人。8番には意外性のある大城が控えている。相手にとっては嫌な下位打線だよ。

 順番が逆になったけど、上位打線も1番の吉川もいい仕事をしているし、2、3番は百戦錬磨の坂本、丸。ここ数試合、凄くつながりを感じる打線になっている。

 チームとしてはいろんな問題を抱えているけど、最下位転落の危機に直面して開き直れたのかな。今までにない結束力のようなものを感じるんだよね。

 阪神は投手陣は強力でも、今季26度の零敗を喫するなど点が取れない。広島は試合運びが粗く、安定感に欠けるんだよね。
 巨人はこの2球団との対戦を全て終えているのに対し、阪神と広島は直接対決を2試合残している。これも巨人に有利な条件になるかもしれないね。

 巨人に不利な条件があるとしたら、20日のヤクルト戦で東京ドームでの試合を終了。残り7試合は横浜4試合、バンテリンドーム3試合と全てビジターになる。

 中でもDeNA戦4試合が鍵を握ることになるけど、ここまで来たら一番大事なのは攻撃陣の勢い。巨人としては今季最強、現状では6球団最強の打線がモノをいうと見るね。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

続きを表示

2022年9月20日のニュース