U18侍 2大会ぶり銅メダル 松尾「韓国の朗希」撃ちで宿敵に雪辱 捕手で「ベストナイン」に

[ 2022年9月20日 04:00 ]

U18W杯3位決定戦   日本6―2韓国 ( 2022年9月18日    エド・スミス・スタジアム )

<韓国・日本>2回、左中間へ2点適時打を放つ松尾
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 高校日本代表は18日(日本時間19日)、韓国との3位決定戦に6―2で快勝し、3位だった17年以来、2大会ぶりのメダルを獲得した。今秋ドラフト候補の松尾汐恩捕手(3年=大阪桐蔭)が2回に2点適時打。3回無失点の好救援だった同じくドラフト候補の川原嗣貴投手(3年=同)とともにベストナインにあたる「オールワールドチーム」に選ばれた。川原は最優秀投手賞にも選出。決勝では米国が台湾を破り、2大会ぶり10度目の優勝を飾った。

 同じ相手に、2度も負けられない。スーパーラウンドで0―8の完敗だった韓国に最後の戦いで雪辱。浅野、松尾が2回に一挙5得点の立役者となり、胸に銅メダルを輝かせた。

 1死一、三塁で浅野が打席に立ったところで登場したのが前回の日本戦で163キロを計測した「韓国の佐々木朗希」ことキム・ソヒョンだ。前回対戦はバットを出せずに見逃し三振。今回は2球で追い込まれても8球粘って四球を選んで好機を広げた。押し出し四球で1点を加え、なお1死満塁から松尾が151キロ直球を左翼の右へ打ち返し、こん身のガッツポーズを繰り出した。この2点が効き、1死も与えず難敵を降板へ追いやった。

 「前回ああやって負けて、挑戦者という気持ちでやったら相手を上回れるという自信はあった。優勝できなかったのは悔しい気持ちですけど、世界で戦って3位になれたということは素直にうれしいです」
 8月28日のチーム集合以来、浅野とはしばしば行動をともにしてきた。キャッチボールでは常にコンビを組み、打撃練習でも互いの映像を撮影。今秋ドラフト1位候補同士は米国の地で刺激し合い、高め合ってきた。松尾は打率・321、6打点でオールワールドチームの捕手に選出。松尾の一打で生還した浅野も「普段から一緒にいたので松尾が打ってくれて良かった」と勝利直後に熱い抱擁を交わした。

 浅野はスーパーラウンド以降の4戦では10打数1安打に終わったが、1次ラウンドのメキシコ戦でチーム唯一の本塁打を放つなど、全9試合に先発出場して存在感を発揮。「また上のレベルで頑張って、代表に選ばれたらそこでしっかり結果が出せるように」と将来的なトップチーム入りを見据えた。10月2日からともに出場する栃木国体を経て、同20日には運命のドラフト会議。次はプロとして切磋琢磨(せっさたくま)して、夢の続きを追いかける。(北野 将市)

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