ヤマハが日本選手権出場に王手 矢幡が決勝左前打

[ 2022年9月20日 21:20 ]

第47回社会人野球日本選手権大会東海地区最終予選第3代表決定4回戦   ヤマハ3―1Honda鈴鹿 ( 2022年9月20日    愛知・岡崎レッドダイヤモンドスタジアム )

<Honda鈴鹿・ヤマハ>5回に決勝適時打を放つなど活躍したヤマハのベテラン矢幡。
Photo By スポニチ

 ヤマハがHonda鈴鹿に競り勝ち、3大会連続27度目の本大会(10月30日~京セラドーム大阪)出場に王手を懸けた。振るわなかった打線が奮起。ベテランで3番・DHの矢幡勇人外野手(32)が決勝左前打を放つなど、6回4安打1失点と好投した先発右腕・近藤卓也(27)ら投手陣を援護した。ナインは21日、王子との代表決定戦に挑む。

 16年の日本選手権初Vを知るベテラン矢幡が、京セラドームへの道を切り開いた。追いつかれた直後の5回裏だ。1死からルーキーの中田悠斗左翼手(23)と秋利雄佑一塁手(30)が連打で一、二塁のお膳立て。狙っていた内角のカットボールを左前にはじき返す勝ち越し適時打が決勝打になった。

 「負けたら終わりの試合。小さくならず思い切って振りました。良い仕事ができてホッとしています」

 凡打に倒れた第2打席の教訓を生かした。1死二塁で直球に詰まらされて投ゴロ。Honda鈴鹿の先発右腕・井村投手の直球が手元で切れていたこともあり「ストレートに振り遅れないように」と第3打席ではあらかじめ普段よりさらにバットを短く持ち替え、内角の変化球を待って見事仕留めた。

 入社10年目。良いも悪いも数々の経験をしてきた。都市対抗は2年連続無敗のまま第1代表として東京ドームに進出。日本選手権はというと、昨年はJABA東北大会に優勝し予選が免除された。今大会最終予選はJR東海との第1代表決定準決勝、王子との第2代表決定1回戦と連敗。2戦の総得点はわずか3で、適時打は1本も出ていなかった。負け続ける屈辱を知らない選手も多く「“負けたら終わり”がなかったし、その中で経験している(僕ら)選手がやってやろう」と背中で魅せた。「そういう場面でタイムリーが出たことは大きいです」と矢幡は胸を張った。

 JR東海戦の反省を生かし切った近藤もスライダーを効果的に「打たれても攻めていこう」と6回1失点でまとめて期待に応えた。適時打2本に投手陣の奮闘。崖っぷちから一気に京セラドーム大阪が近づいた。(小澤 秀人)

続きを表示

2022年9月20日のニュース