ドラフト1位候補の日体大・矢沢 大谷もびっくり!?の「変則三刀流」 投手から代打登場、最後は右翼

[ 2022年9月5日 22:21 ]

首都大学野球3回戦   筑波大4―3日体大 ( 2022年9月5日    サーティーフォー相模原 )

得意のスライダーを軸に9回で12三振を奪った矢沢(撮影・柳内 遼平)
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 最速152キロで今秋ドラフト1位候補の日体大の矢沢宏太投手(4年)が、エンゼルス・大谷もびっくりの「変則三刀流」を披露した。まずは投手専念で先発マウンドに上がると、球場がどよめいたのは1点を追う6回1死満塁の好機。「指名打者の黒川君が退きまして、ピッチャーの矢沢君が入ります」の場内アナウンス。「6番・DH・黒川」のところで矢沢が代打で登場したのだ。

 強打者が務めることが多いDHを解除し、先発投手が打席に入るというのはプロ野球では考えられない。先発投手からDHを解除しての「代打」は公式戦では初めて。一塁側内野席の筑波大応援団からは「そんなのあり?」、「便利やな!」などの声が上がった。

 打者でもアマチュア球界トップクラスの評価を受ける左打者。鋭いゴロは遊撃手の正面を突いたが、快足を飛ばし6―4―3の併殺を間一髪で阻止し3―3の同点とした。7回も続投して試合途中からリアル二刀流がスタート。8回2死一塁では一塁が埋まっている状況でも申告敬遠で勝負を避けられた。

 投手としては、9回を2安打3失点、12奪三振。その後は右翼守備にも回り「三刀流」となった。起用法には「こういう出場の仕方もありだと思います」と涼しい顔。延長10回タイブレークの末に敗れただけに「結果を出さないと、どっちもやっていると言えない」と反省を口にした。

 ▽公認野球規則5・11(a)の(10) 投手が指名打者に代わって打撃するかまたは走者になった場合、それ以後指名打者の役割は消滅する。試合に出場している投手は、指名打者に代わってだけ打撃または走者になることができる。

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