ソフトB・千賀「あの1球が試合を決めてしまった」決勝被弾にぼう然 6回まで1安打も悪夢7回途中4失点

[ 2022年9月5日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1―4西武 ( 2022年9月4日    ペイペイD )

<ソ・西>7回、西武打線につかまりマウンド上で考え込む千賀(撮影・岡田 丈靖)       
Photo By スポニチ

 ソフトバンクは4日、西武に1―4で敗れてゲーム差なしの首位に逆戻り。0―0の7回、千賀滉大投手(29)が外崎に先制2ランを浴びた。得意のフォークが真ん中付近に入ってしまった。さらに味方の失策も絡み6回2/3を4失点(自責2)で5敗目。6回まで1安打投球だっただけに悔やまれた。チームは首位攻防3連戦を2勝1敗で終了。パ・リーグは3位・オリックスまでゲーム差なしの大混戦で、しびれる展開が続く。

 千賀は左翼席に消えていく打球を見つめ、ぼう然と立ち尽くした。0―0の7回1死二塁。85球目だった。カウント1―2から外崎に浮いたフォークを完璧に捉えられた。決勝打となる2ラン。マウンド上で、がっくりと肩を落とした。

 「0―0で試合が進む中、ホームランだけは防がなければいけない場面で、一番悔いが残るボールを投げてしまった。あの1球が試合を決めてしまった」

 潮目が変わった。さらに1死一、二塁とされ、併殺コースのゴロを一塁・三森が後逸し追加点を献上した。気持ちが折れたのか。その後、1死満塁からは森に右前適時打を許した。5安打を集中され一挙4失点。投球制限110球を超え、無念の交代が告げられた。スタンドからは拍手が送られたが、千賀は目線を上げることなくベンチに下がった。

 111球を投げ、6回2/3を6安打4失点で5敗目。球団史上5人目の7年連続2桁勝利はお預けとなったが、序盤はノーヒットノーランすら予感させる内容だった。 

 初回2死から森への3球目はこの日、最速160キロをマーク。3回はわずか4球で三者凡退に斬るなど5回まで無安打投球。6回に初安打を許し、2死一、二塁とされたが山川をフォークで空振り三振。この日もメジャー複数球団のスカウト陣が訪れる中、首位攻防戦3連勝に懸ける思いをむき出しに西武打線と対峙(たいじ)した。

 藤本監督は「7回だけやね。甲斐もインコースを要求したけど千賀がフォークで勝負にいった。打った外崎がうまかったね」とエースを責めることはなかった。

 連勝は2で止まり、再びゲーム差なしの首位に逆戻り。それでも、首位攻防3連戦を勝ち越した指揮官は「今日は勝ちたかったけど、勝ち越したところは前向きに考えていい」と、残り23試合を見据えた。(福井 亮太)

続きを表示

2022年9月5日のニュース