西武・栗山は唯一無二の存在…同じく年齢の壁と悪戦苦闘した辻監督だから分かるベテランの価値

[ 2022年5月30日 05:30 ]

交流戦   西武3―2DeNA ( 2022年5月29日    ベルーナD )

<西・D>9回、サヨナラ弾をチームメートに祝福され、びしょぬれで笑顔を見せる栗山(撮影・木村 揚輔)
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 劇的な勝利を収めた試合後。西武・辻監督のコメントが印象的だった。「ファンにとっての栗山の価値をまざまざと知らしめたように思う」。唯一無二の価値。そんな選手と同じユニホームを着ている感慨が、指揮官の言葉からはあふれた。

 前日、栗山は今季初の3安打をマーク。辻監督は「こっちもうれしい」と我がことのように喜んだ。なぜなら、ベテランならではの苦労を自身も肌身に染みて知っているから。「僕も41(歳)ぐらいまで(現役で)やったけど、一年一年が壁にぶち当たってね。体の変化とともにうまくいかないことも出てくるし、若手も伸びてくる」。そんな中でもがき苦しむ栗山が、チームに今季初のサヨナラ勝ちをもたらしてくれた。

 栗山自身も今季、調整法を変えるなど「年齢の壁」に挑戦している。「練習量を増やしたり、全然練習しなかったり。波をつくって、自分でリズムが取れるように工夫した」。9月には39歳になる。指揮官が引退した年齢に近づくが、栗山は歩みを止めるつもりはない。(遊軍・鈴木 勝巳)

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2022年5月30日のニュース